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宇佐美 落選組の分も背負う「中心でやるくらいの気持ちで」

[ 2018年6月1日 05:30 ]

初めてW杯メンバーに選出され、意気揚々とポーズを決める宇佐美
Photo By 共同

 MF宇佐美貴史(デュッセルドルフ)が落選組の思いを背負ってピッチに立つ。初選出された26歳はW杯出場の道筋をつけながら、漏れた井手口陽介らの名前を挙げ、恩返しの活躍を誓った。宇佐美のほか、大島僚太(25=川崎F)ら12人が初の大舞台に挑む。 日本代表メンバー

 悔し涙を流した後輩たちの思いも背負う覚悟だ。「(井手口)陽介の存在や結果がなければ予選を突破できなかった。(浅野)拓磨もそう。そういう人たちが出してくれた結果で、僕はW杯に行ける。そういう気持ちは人一倍持ってやらないといけない」。海外組で唯一、取材に応じた宇佐美は、落選した2人の名前を挙げて決意を新たにした。

 16年9月1日のUAE戦などW杯アジア最終予選は全10試合中3試合の出場で、1得点も挙げられなかった。しかも17年8月31日の同オーストラリア戦は招集外。浅野と井手口の得点で6大会連続W杯出場を決めた日、ドイツにいた宇佐美はアウクスブルクから2部デュッセルドルフへの移籍を決断していた。

 自らの居場所を見つける日々に追われ、完全に日本代表では蚊帳の外。一時はW杯出場への情熱が消えかけた時もあった。だが18年に入ってからデュッセルドルフで定位置をつかみ、ハリルホジッチ監督のラスト采配となった3月のベルギー遠征で日本代表に9カ月ぶりに復帰。西野ジャパンで一気にレギュラー格に浮上した。

 W杯選出の一報を聞いた時、タレントの蘭夫人は涙を流して喜んだという。だが一家の大黒柱に満足感はない。

 「(ブラジル大会に続いて)2大会連続で失望させるわけにはいかない。希望に変えていかないといけない。中心でやるくらいの気持ちでいく」

 選ばれただけでは満足するわけにはいかない。夢のピッチで活躍することが、舞台を用意してくれた後輩たちへの恩返しになる。

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