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本田 不発も強気「内容は想定内。攻撃は良くなる手応えある」

[ 2018年5月31日 05:30 ]

キリンチャレンジ杯   日本0―2ガーナ ( 2018年5月30日    日産ス )

<日本・ガーナ>前半、本田がファールを受けてFKを得る(撮影・西海 健太郎)
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 雨中のスタジアムに響き渡るような叫びだった。0―1の前半33分、本田は左CKのこぼれ球に逆サイドで反応。左足でニアを狙ったが、体を投げ出したGKの左足に阻まれた。悔しさを体いっぱいに表現し、絶叫。「あー!」。背番号4が天を仰ぐ姿は日本代表の窮状を象徴していた。

 新境地を見せられなかった。従来の右FWやトップ下でなく、西野体制の初陣で右シャドーでのプレー。右サイドに張っていたハリル体制とは対照的に、“王様”のように中央や逆サイド、ボランチの位置にまで動き回ってボールを引き出した。前半33分には自ら得た約30メートルのFKを狙い、好機も見せた。ただ、無得点のまま後半14分に交代。「点を取れなかったところは反省点」と振り返った。

 W杯に出場しないチーム相手に敗戦。それでも、本田はあくまで強気だ。W杯まで残り約3週間。「ゼロスタートだと思っているんで。内容は想定内。最後のビジョンの共有が足りない」とし「そこから単調なクロスや読まれているプレーをしている」と分析した。得点のフィニッシュへ向かう「あうんの呼吸」の構築こそ最大の課題。それでも、「攻撃では何とか良くなる手応えがある」と振り返り、「これで結果を出さない決まりはない。最後の(W杯)3試合が全て」と落ち着き払った表情で語った。

 強気な発言とプレーが乖離(かいり)し続ければ、“裸の王様”になりかねないが、「当然(代表に)自分自身は入ると思っている。そのための準備をしてきた」と言い切った。31日にW杯メンバー23人が決定する。国際Aマッチでの得点は16年9月1日のアジア最終予選UAE戦が最後。だが、メキシコでの1年で「個」を見つめ直して得点力に磨きをかけた。完全復活とは言い難い。それでも、積み重ねた経験を代表に還元できると、31歳のベテランは信じている。

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