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初のW杯出場へ!森岡亮太 異国で手に入れた“戦える”肉体とメンタル改革

[ 2018年4月25日 10:40 ]

ベルギーの名門アンデルレヒトからロシア行きを狙う森岡亮太(右)
Photo By 共同

 MF森岡亮太(27=アンデルレヒト)神戸から16年1月にウロツワフ(ポーランド)へ移籍し、17〜18年シーズンからワースランドベベレン(ベルギー)へ移籍した。ワースランドベベレンではリーグ前半戦だけで7得点7アシストを記録。大ブレークを果たした森岡は17年11月には3年ぶりに日本代表にも選出された。18年1月には名門アンデルレヒトへステップアップ。初のW杯出場も射程圏だ。

 「西野さんが日本代表の監督になりましたね。でも正直、誰が監督でも自分の中でやるべきことは変わらないと思っています」

 神戸に在籍していた12年、西野監督の下でプレーした。当時はうまさが際立つ技巧派。だが“戦える”トップ下に変貌した自負とプライドがにじみ出る。海外に来て2年3カ月。その間に力を入れてきたことが2つある。1つ目は肉体改造だ。

 「神戸の時もしていたけど海外にきて質も量も変わった。元々そこまで筋トレはガッツリはやっていなかった。日本はフィジカルがなくてもできたから。でも海外ではできない。技術も生きない。つぶされてもファウルにもならないし、戦うしかない状況だった」

 15年ラグビーW杯イングランド大会の日本代表トレーナーに師事。イメージしたのは、ラグビー日本代表の五郎丸歩(32=ヤマハ発動機)のような、しなやかな筋肉だった。

 「ラグビーはパワーと速さの両方を伸ばさないといけない。基本的にボクのやり方はそっちに近い。特に上半身の筋肉を鍛えた。フィジカルコンタクトもそうだし、走るのも上半身が大事だったりする。日本にいたときは上半身がなかったので、そこは意識しました。五郎丸? そういう体づくりをやっている。そこのやり方を採り入れていないと、ここまで来ていないと思う」

 2つ目がメンタル改革だ。きっかけはポーランド2年目。開幕から結果が残せず先発から外れた時があった。

 「その時に考え方を変えました。ポジティブが良いとは分かっているけど、ずっとポジティブな人はいない。だったら考え方を違う方向に向けようと。今の環境、状況を恵まれていると考えよう、感謝しよう、と。試合に出ていなくてもサッカーができる。自分が選んだ道を進んでいる。これは恵まれている、感謝できる環境です。そういうのを日常生活から探していた。他の人が見たら“良いことなん?”という出来事も“自分には良いこと”と捉えるようにして、書き留めたりした。考え方を全部変えていったら、すぐに状況が好転したんです」

 W杯まで残り2カ月。日本代表とは、W杯とは森岡にとって、どんな位置付けなのか。

 「常に“W杯優勝”という思いを持ち続けています。それも自分がメンバーになって優勝する、と。頂点をモチベーションの置きどころとして、そこにどれだけ近づけるか。そのためにはクラブで一日一日変わらずやるだけ。週末の試合に向けて準備していきます」

 ◆森岡 亮太(もりおか・りょうた)1991年(平3)4月12日生まれ、京都府城陽市出身の27歳。久御山高―神戸―ウロツワフ―ワースランドベベレン―アンデルレヒト。14年9月5日のキリン杯ウルグアイ戦でA代表デビュー。国際Aマッチ通算5試合、無得点。1メートル80、70キロ。右利き。

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