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いまこそ各クラブでOB会の設立を

[ 2018年3月11日 10:30 ]

現役時代のユニホームを持つ役員。左から橋本氏、斉藤氏、横山氏
Photo By スポニチ

 【大西純一の真相・深層】J2大宮アルディージャ選手OB会が3月8日に創立された。1998年のチーム設立以来、今年で20年、節目の年に約100人のOBが結集してスタートした。Jリーグでは浦和レッズ、ガンバ大阪に次いで3チーム目、1993年の開幕時になかったチームとしては初めてだ。

 99〜09年まで大宮のMFとして活躍した斉藤雅人会長(42)は「会員同士の親睦を図ることと、アルディージャの発展に貢献すること、地域の発展に貢献すること」を活動の軸として掲げた。

 Jリーグができて26年、既に多くのOBが誕生している。指導者やスタッフとなり、サッカー界で活躍している人もいれば、サラリーマンになり、第二の人生を歩んでいる人もいる。大活躍した選手もいれば、ほとんど出場機会がなかった選手もいる。だが、すべての選手が子供の頃から一生懸命サッカーの練習をし、夢をかなえた人ばかりで、ここまでの経験は貴重なものばかり。それを今後に生かさない手はない。

 プロになった頃の話はプロを目指す子供に対しても、プロになったばかりの若い選手にも参考になる。ファンやサポーター、スポンサーや地域の人にも元選手といいコミュニケーションが取れれば、チームに対する愛情がわく。現役の選手にとっても、引退後のセカンドキャリアのことなど、聞きたい話は山ほどあるはずだ。そういう活動は選手1人1人がやるより、OB会として活動した方がインパクトもある。

 Jリーグ選手会も各チームにOB会ができることは歓迎しているという。たしかに、サッカーは移籍が頻繁で、「どこのOBかよく分からない」という声も聞く。それは選手が「自分はここのOBだ」というチームのOB会で活動すればいいことで、誰も文句は言わないと思う。

 どんどんOB会ができるべきた。そして、多くのチームが集まって活動することによってさらに大きな輪ができる。サッカーの魅力を伝えるためにもOB、元Jリーガーが結集してほしい。すでに、オフに数チームでOBによるチーム対抗戦などの企画も浮かんでいるという。ぜひ実現させてほしい。

 ◆大西 純一(おおにし・じゅんいち)1957年、東京都生まれ。中学1年からサッカーを始める。81年にスポニチに入社し、サッカー担当、プロ野球担当を経て、91年から再びサッカー担当。Jリーグ開幕、ドーハの悲劇、ジョホールバルの歓喜、W杯フランス大会、バルセロナ五輪などを取材。

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2018年3月11日のニュース