×

前橋育英初V王手、三度目の正直へ 飯島2発!得点トップ独走

[ 2018年1月7日 05:30 ]

第96回全国高校サッカー選手権大会準決勝   前橋育英6―1上田西 ( 2018年1月6日    埼玉 )

後半、前橋育英・飯島はゴールを決め笑顔を見せる
Photo By スポニチ

 “前橋育英のスアレス”が、優勝と得点王の2冠を視界に捉えた。1―0の前半27分、ペナルティーエリア中央で受けた飯島は、鋭い切り返しでDF1人を振り切り、右足で左隅へゴール。4―1の後半41分にも左足シュートを沈め、2年連続の決勝進出を手中に収めた。「決勝に戻れてうれしい。歴史を変えるチャンス。優勝したい」。早くも視線を次戦に向けた。

 身長1メートル66の小柄な体格は、努力でカバーしてきた。小学校時代は毎朝、早起きし、自宅近くのグラウンドでボールを蹴った。小5の秋には成長を求め、日本代表のFW原口元気(ヘルタ)らを輩出した名門の江南南少年団へ入団。父・光一さんと陰で汗を流し、噴出した課題を克服した。今でもシュート、1対1の自主練習を欠かさない。最近はバルセロナのFWスアレスの動画で動きだしを研究。「やってきたことを信じるだけ」。両足での2得点は、その証明だった。

 忘れない光景がある。前回決勝で青森山田に0―5で大敗。練習場に併設されるクラブハウスには、その時の特大パネルが16枚飾られている。毎日のミーティング前に嫌でも目に入り、悔しさを思い出させる。「リベンジするために戻ってきた」。強い気持ちが、大量得点を生んでいる。

 浅野以来6年ぶりとなる大会7得点を積み上げ、得点ランク単独トップを独走。前橋育英にとって3度目となる決勝を前に「大会前からの目標。得点王は意識している」と言い切った。悲願の初優勝に自身の個人タイトルで花を添える。

 ◆飯島 陸(いいじま・りく)1999年(平11)11月17日生まれ、埼玉県出身の18歳。クマガヤSCを経て、全国制覇を狙える高校を希望し前橋育英に進学。前回大会で準優勝に輝き、大会優秀選手と高校日本選抜に選出される。法大に進学予定。1メートル66、58キロ。利き足は右。

続きを表示

2018年1月7日のニュース