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ヘーレンフェーン小林祐希の“新境地”「中期的な目標は持たない」

[ 2018年1月4日 11:45 ]

 ヘーレンフェーンのMF小林祐希(25)が新境地を切り開いた。

 年末年始の休暇を終えて所属クラブに合流するため、4日にオランダに向けて出発。成田空港で取材に応じ「最終的な高い目標はあるけど、中期的な目標は持たない。5年前なら“20点とります”とか“海外に移籍します”とか言っていたけど、今は新年に目標を聞かれても言葉に詰まることが多い。それは目標がないからではなく、今にフォーカスできているから。(中期的な)目標を持つことで成長のスピードが遅くなる。1つの目標を達成したら満足してしまうから。壁がない方がずっと前進できる。車でもそうでしょ」と中期的な目標設定をしないことを宣言した。

 さらにメンタルトレーニングに対する持論も展開。「メンタルトレーニングをすることで自分を少し知ることができた。何でメンタルトレーングをするかと言うと、安心感を得るためだと思う。でも芯は変らない。自分自身をコーティングしているだけじゃないかと思うようになった。芯のところをどうやって変えるのか。変らないのかもしれない。それに気付いただけでも進歩。プレッシャーや不安にエネルギーを使うのではなく、今にエネルギーを使いたい」と意識に変化が生じたことを明かした。

 来年6月14日開幕のW杯ロシア大会について問われると「(ロシア大会を目指すなら半年しかない。でもサッカー人生は10年続く。どうせ見るなら4年半後の(22年)カタール大会を見る。それも目指すわけではないですけど。W杯のためだけにサッカーをやっているわけではない。楽しいからサッカーを始めた。その時と同じ気持ちでいられたら結果はついてくると思う。日の丸を背負う喜びは感じているので、是非その舞台には立ちたいと思う。先にある景色は俺にしか見えない。ただ俺についてきてくれた人たちには同じ景色を見せたい」と語った。

 帰国中には知人に紹介されたセガサミーの里見治紀社長(39)と会談するなど異業種の著名人とも交流。「お酒や食もそう。人生観が変わることはないけど、幅が広がり、引き出しが増える。色々な人に出会えることは、これからの人生にプラスになる。格好いい人間になりたい」と前を向いた。究極の理想像を追い求め、まずはリーグ再開初戦となる20日のフィテッセ戦に向けて調整する。ベージュのロングコートをまとい出発ゲートに向かう姿からは25歳とは思えないオーラが出ていた。

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2018年1月4日のニュース