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FC東京 立石敬之GMが退任「みなさまの期待を大きく裏切る結果になってしまった」

[ 2017年12月28日 17:30 ]

 J1のFC東京は28日、立石敬之ゼネラルマネジャー(GM、48)の今季限りでの退任を発表した。

 福岡県出身の立石氏は前身の東京ガスFC時代に3シーズンに渡ってプレー。引退後は大分でコーチや強化部長を歴任し、イタリア1部セリエAのベローナでのコーチを経て、2007年から強化担当として古巣に復帰。10年のJ2降格を受け翌11年から強化部長に就任し、在任期間中には09年のナビスコ杯(現YBCルヴァン杯)、11年の天皇杯と2つのタイトル獲得に関わった。

 15年にクラブ初のGMに就任すると育成強化にも積極的に取り組み、16年シーズンからU―23チームを発足させてJ3にも参入。今季は10年以来2度目となる「最優秀育成クラブ賞」を受賞するなど育成部門の足場を固めた。

 トップチームに関しては、2年周期で実験的にさまざまなサッカーに挑戦し続けたが、リーグタイトルには手が届かなかった。今季も悲願達成を目指して開幕前に次々と大型補強を成功させたが、思うように勝ち点を積み上げられず、最終的にはリーグ13位に終わった。

 一方で、震災によるスポンサー撤退などで、経営状態が悪化していたクラブの財務の立て直しにも尽力。歴代社長と共に戦略的に選手を発掘、育成、移籍という新たなサイクルを生み出し、経営基盤の強化に努めた。その代表的な選手にDF長友佑都(31=インテル・ミラノ)、FW武藤嘉紀(25=マインツ)、FW中島翔哉(23=ポルティモネンセ)などが挙げられる。数年間で推定20億円の収入を確保し、傾きかけていたクラブの収支を改善させ立て直した。

 FC東京側はそうした強化だけでなく経営面での手腕も高く評価し慰留に努めたが、本人の意志は固く、話し合いの末、今季限りでの退団が決まった。

 立石氏はクラブを通じ「2007年より11年間お世話になったクラブを離れることになりました。在籍時には様々な思い出がありますが、一緒に戦ってきた選手・スタッフのみなさんへの感謝の想いは、言葉では言い表すことができません。そして今シーズン、ファン・サポーターのみなさまの期待を大きく裏切る結果になってしまったことを、大変申し訳なく思っています。クラブを離れますが、FC東京が来シーズンに大きく飛躍を遂げ、悲願のリーグ優勝を勝ち獲れるよう、陰ながら応援させていただきます」とコメントした。

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2017年12月28日のニュース