×

大宮、2度の監督交代も奏功せず降格決定…社長に大ブーイング、石井監督には拍手

[ 2017年11月26日 16:14 ]

明治安田生命J1リーグ第33節   大宮0―0甲府 ( 2017年11月26日    NACK )

 J1残留へ勝つしかない一戦で、17位・大宮は16位の甲府と痛恨のスコアレスドロー。ホームのサポーターの声援に応えられず、3年ぶりのJ2降格が決まった。

 両チームの降格決定もありうる崖っ縁の直接対決は、甲府、大宮とも効果的にゴールに迫れず、前半は0―0で折り返し。大宮は後半、DF和田、FW瀬川らがシュートを放つもゴールの枠を捉えられず、交代策も不発に終わった。

 両チームの選手たちが死力を尽くした90分が終了して大宮の降格が決定すると、NACK5スタジアムはシーンと静まり返った。この日は途中交代となったMF江坂は試合後、「勝たないといけない試合で勝てなくて降格してしまい、本当に申し訳ない」と沈痛な表情。「チームを助けるゴールがなかなかとれなかったので、自分の責任を感じる」と責任を背負い込んだ。

 試合後にはホーム最終戦セレモニーが行われ、森正志社長が登場するとサポーターからは大きなブーイング。「本当に申し訳ございません」と謝罪しても怒号はおさまらず、「必ずや来季J1のステージに戻ってまいります」と1季での復帰を誓うと、ようやくまばらな拍手が起きた。

 続いて、拍手で迎えられた石井正忠監督(50)は「3人目の監督交代という厳しい状況の中、サポーターの皆様、スポンサーの皆様、負けた時も勝った時も1年間支えていただき、ありがとうございました」と感謝の言葉。「残り3試合、クラブから残留という目標を託されてやってまいりました。そこを達成できなかったことは私の力のなさだと思っていますので、その点については謝りたいと思います。申し訳ございませんでした」と頭を下げると、サポーターからは「ありがとう!」の声もとんだ。

 J1復帰1年目の昨季は年間5位と躍進した大宮だったが、今季は開幕から6連敗と苦戦し、5月28日に渋谷洋樹元監督(50)を解任。伊藤彰前監督(45)がコーチから昇格したが、指揮を執った18試合で3勝8分け7敗に終わり、J2降格圏から浮上できなかった。今月5日には伊藤氏を解任し、今季途中まで鹿島を率いた石井氏が新監督に就任。しかし初陣となった前節は仙台に0―3と大敗、今節も引き分けに終わり、11戦勝ちなしで来季のJ2降格が決まった。

続きを表示

2017年11月26日のニュース