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J2降格 新潟に何が…戦術変更「俺がいる意味ない」悩んだボランチ

[ 2017年11月22日 11:30 ]

J2降格 新潟に何があった(上)

J2降格が決まり、サポーターに頭を下げる新潟イレブン
Photo By スポニチ

 新潟は18日、04年にJ1昇格を果たして以来、14年目にして初のJ2降格となってしまった。降格の要因は?チームの裏側はどう動いていたのか?

 04年J1昇格から14年目。何度かの危機を乗り越え、J2降格をせずに踏ん張ってきたが、ついに「初の降格」という現実を突きつけられた。

 18日の甲府戦終了後に報道陣に対応した中野社長は「三浦監督をお迎えし、選手が入れ替わった中でスタートダッシュが利かなかった。選手が自信をつかめずに疑心暗鬼となり悪循環となってしまった」と開幕から7節の甲府戦まで勝ち星が挙げられずに苦しんだ要因を語った。

 昨季、攻守の要となっていたMFレオ・シルバが鹿島に移籍、11得点を挙げていたFWラファエル・シルバが浦和、CB舞行龍ジェームズが川崎Fに移籍し、“センターライン”がごっそり引き抜かれた。その上でどう立て直すか。

 15、16年と2年連続で残留ギリギリの15位だったクラブは今季、新監督にJ3長野で指揮を執っていた三浦文丈氏を招へい。「スピーディーなサッカーを目指す。勝つことに全力でチャレンジする」と新たなスタートを切った。

 新チームのコンセプトは始動からブロックをつくって守備をし、そこから素早く攻撃に転じる。その練習を繰り返し、これまでアルビの代名詞とも言える前線からのプレスが影を潜め、逆にスピーディーな攻めが攻め急ぎになってしまった。

 当然、守備でもプレスをかけにいく位置が前線からではなくなり、これまでボールに食らいつく守備が売りだったボランチの小泉が「俺がいる意味がない」と自身の存在価値を見いだせずに悩んだこともあった。

 さらに大きかったのはセットプレーからの失点。昨季のマンツーマンからゾーン守備に変えたが、開幕戦の広島戦、第2節の神戸戦と、いきなり2戦連続でセットプレーから失点してしまった。その後も改善されず、第32節までのセットプレー絡みからの失点は24。総失点58はリーグワーストと守備のもろさが降格の大きな要因となった。(特別取材班)

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2017年11月22日のニュース