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長沢、初選出即初先発だ!ハリル監督“一目ぼれ”新戦力起用へ

[ 2017年11月9日 05:30 ]

練習で長沢は軽快な動きを見せる。奥は倉田
Photo By スポニチ

 欧州遠征中の日本代表は8日、リール市内で合宿4日目となる練習を冒頭15分を除いて非公開で行った。A代表初招集のMF長沢和輝(25=浦和)は7日に続き、8日も主力組に入った。新戦力の起用には慎重な姿勢を貫いてきたハリルホジッチ監督だが、強豪国との大一番で代表初選出の25歳が初先発する可能性が高まった。

 シンデレラボーイに即デビューの可能性が浮上した。長沢は7日に続き、8日の練習でも主力組とみられるビブスを着用してプレー。4―1―4―1システムで主力組のインサイドハーフに入ったとみられる。A代表初選出ながら、ドイツ時代から親交のある大迫や吉田らがおり「知っている選手も多くいるので、そこまで気を使うことなく入れた」と自然体で溶け込んでいる。

 ハリルホジッチ体制では15年3月のキリンチャレンジ杯チュニジア戦でDF藤春(G大阪)、国内組主体で臨んだ15年8月の東アジア杯でMF遠藤、武藤(ともに現浦和)が初選出初先発を飾ってはいるが、強豪国との試合で新戦力起用となれば極めて異例。長沢に対する期待感の高さがうかがえる。

 専大から13年12月に当時ドイツ2部だったケルンに加入し、チームの1部昇格に貢献。16年に帰国し、今季から浦和でプレーしている。リーグ戦出場はわずか6試合だが、ACLでの活躍を見たハリルホジッチ監督が「守備も攻撃も運動量豊富。守備の役割もしっかりこなしつつ、攻撃でも何かをもたらせる数少ない選手」と“一目ぼれ”。過去に年代別の代表歴はないが、いきなりA代表に選出された。

 ドイツ語もままならなかったケルン時代は、周囲を認めさせるためにフィジカルでアピールするしかなかった。ひたむきさがいつしか、指揮官が高評価する豊富な運動量やデュエルの強さにつながった。「サッカー選手として代表に行くのはうれしいことでチャンスでもある。自分のプレーができてそれがチームの勝利につながれば」。急展開のサクセスストーリー。ブラジル戦すら序章にすぎないのかもしれない。

 ◆長沢 和輝(ながさわ・かずき)1991年(平3)12月16日、千葉県生まれの25歳。八千代高から専大に進学。13年には特別指定選手として横浜でプレー。13年12月、当時ドイツ2部のケルンに加入。15年末、浦和に完全移籍も、16年はJ2千葉に期限付き移籍。今季から浦和に復帰し、10月29日の広島戦でJ1初得点。1メートル72、68キロ。利き足は右。

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2017年11月9日のニュース