「秋春制」12月結論にこだわらず議論を 超過密日程改善のメリットも

[ 2017年11月3日 12:40 ]

今年3月、降雪の影響で狭いスペースで練習する札幌の選手たち
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 今季も窮屈な11月がやって来た。4日にルヴァン杯決勝があり、日本代表は親善試合ブラジル戦(10日、リール)、ベルギー戦(14日、ブルージュ)に向けて5日に欧州遠征に出発する。浦和が10年ぶり(日本勢としては9年ぶり)のアジア王者を懸けたACL決勝は第1戦が18日(リヤド)、第2戦が25日(埼玉)。18日からは優勝、ACL出場権、残留争いなどを懸けたJ1リーグの最後の3節が再開する。

 良く言えば「てんこ盛り」だが、Jクラブの試合が最も盛り上がるべき時期に、国際Aマッチウィークを迎えることには違和感を覚える。フル回転を強いられる選手はたまらないだろう。浦和から日本代表に選出された西川、槙野、長沢、遠藤、興梠の5選手は強度の高い試合の連続で、ACL決勝第2戦の頃にはヘロヘロになっていてもおかしくない。もし、ルヴァン杯決勝に進んでいたら、どうなっていたことか。

 国際Aマッチデーは秋春制を敷く欧州リーグを中心に設定されている。ゆえに欧州5大リーグ(イングランド、スペイン、ドイツ、イタリア、フランス)が終盤を迎える4、5月には組み込まれない。4、5月はクラブの試合に集中する文化が根付いていることが背景にある。日本が11月の超過密日程を改善するためには、Jリーグのシーズンを現行の春秋制から秋春制に移行することが必要。欧州とのシーズンのねじれが解消されれば、日本と欧州の間の移籍が活発化するなどのメリットもある。

 日本協会はシーズン移行の必要性を訴えているが、Jリーグ側は冬季の試合開催が困難となる降雪地にクラブを抱えることもあり、反対意見が大半を占める。10年以上も議論は平行線をたどってきたが、12月までに(1)22年から移行(2)当面は移行しない――のどちらかの結論を出すことを決めている。雪国のインフラの問題などシーズン移行に向けた課題が多いことは理解できるが、日本協会側が提案する秋春制は12月下旬から2月中旬まで冬季中断があり、2月下旬に開幕する現行の日程と比べて冬季の試合は1〜2節増える程度。大差はない。

 春秋制、秋春制のいずれにも一長一短があり、一概にどちらが良いとは言えない。どういう結論を出すにしろ、Jリーグ実行委員や日本協会幹部らだけで議論が行われ、最も重視すべき選手やファン、サポーターの声に十分に耳を傾けていないことが問題だ。情報をオープンにして、全てのステークホルダーを巻き込んだ議論に発展することが望ましい。「12月結論」の方針にこだわる必要はない。

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