“海外武者修行”でたくましさ増した「00ジャパン」 東京五輪へ路線継続を

[ 2017年10月24日 11:15 ]

U−17W杯イングランド戦でPK戦の末敗退し、ぼう然とするFW久保(右)ら日本代表イレブン
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 U―17日本代表の2年半におよぶ挑戦が終わった。U―17W杯インド大会で16強敗退。決勝トーナメント1回戦でイングランドに0―0で引き分け、PK戦の末に3―5で屈した。00年1月1日以降に生まれた選手の「00ジャパン」は厳しい道を歩んできたからこそ、もっと先を経験してほしかったと思う。

 広島ユースで指導していた森山監督が掲げた方針は「世界で戦える選手」の育成だった。初の海外遠征となった15年4月のインドネシア遠征では、状態の悪いピッチでボールをつなげずにU―15同国代表に練習試合で敗北。環境や相手が変われば、自分たちのスタイルを貫けない恐ろしさを知った。「とにかくユニホームをドロドロにして走って戦え」。ひ弱なチームに響いた指揮官の訴えが原点となった。

 16年9月のU―16アジア選手権(インド)を勝ち抜くと、世界4大陸を遠征して回った。国内遠征を極力減らし、海外でのタフな経験を積ませる強化方針の下、チリやスペイン、チェコなどへ出稽古。アフリカのギニア遠征では、自分たちとさほど年齢の変わらない少年たちが裸足でボールを蹴っている姿を見るなどピッチ外でも学ぶものは多かった。技術の高さに定評のあるチームが戦術や連係を深めながら、環境に甘えない姿勢も身に付け、自ら考え行動する集団になったという。

 PK戦で敗れたイングランド戦はFW久保(FC東京U―18)だけが見せ場をつくった訳ではない。劣勢を強いられたが、DF菅原(名古屋U―18)らが相手の攻撃を次々にはじき返し、切り札のMF椿(横浜ユース)は右サイドを果敢に切り裂いた。高温多湿の厳しいインドの環境で、タレント軍団と激闘を繰り広げたことをプラスに捉えたい。

 U―17W杯は悔しい結果に終わったが、限られた活動で“武者修行”を行う育成のアプローチが間違っていたとは思わない。この「00ジャパン」は20年東京五輪を目指す世代。所属クラブとの調整など乗り越える壁も多いが、今年12月に旗揚げとなる五輪代表も「かわいい子には旅をさせよ」の精神で、たくましいチームに作りあげてほしい。(大和 弘明)

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