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アルゼンチン、引き分け以下で敗退も…相棒不在のメッシ頼み

[ 2017年10月10日 10:30 ]

ペルー戦の試合中に落胆の表情を浮かべるメッシ(AP)
Photo By AP

 18年W杯ロシア大会の各大陸予選が大詰めを迎え、南米予選は10日(日本時間11日)に最終節が行われる。首位突破を決めたブラジルを除く2位以下は大混戦で、前節に敗退圏の6位に転落したアルゼンチンはアウェーでエクアドルと対戦。勝てば大陸間プレーオフ圏の5位以上に浮上するが、引き分け以下だと他会場の結果次第で70年メキシコ大会以来の予選敗退となる可能性がある。前回ブラジル大会の準優勝チームはFWリオネル・メッシ(30=バルセロナ)を擁しながら、エースのサポート役が不在で苦境に陥っている。 W杯南米予選

 静かな戦地入りだった。アルゼンチン代表は8日、エクアドルのキトに到着。0―0で引き分けて6位に転落した5日のペルー戦以降、チームはメディアに対応しておらず、この日も沈黙を守った。

 6月の就任から3戦連続引き分けとなったサンパオリ監督はペルー戦直後に「自分たち次第。まだW杯に行ける自信はある」と語ったが、状況は深刻だ。大黒柱のメッシは相手の厳しいマークを受け3試合連続無得点。さらに問題なのは孤軍奮闘するエースを助ける相棒がいないことだ。

 6日付の地元クラリン紙は「9番(センターフォワード)、そしてメッシに力を与えるパートナーがいない」と指摘。ペルー戦で、ユベントスで好調のFWディバラは「メッシと関係を築く時間がない」(サンパオリ監督)と先発から外れ、パリSGで出番が減っていたMFディマリアは何もできず前半だけで交代した。

 本来1トップで先発すべきイグアイン(ユベントス)は不調で招集外、アグエロ(マンチェスターC)は先月末に交通事故で負傷離脱中で、27歳ベネデット(ボカ・ジュニアーズ)が代表2試合目で初先発して不発に終わった。同じく2試合目で先発したMFゴメス(アタランタ)を含め、次も前線は未知数の選手を起用せざるを得ない状況だ。

 決戦の地キトは標高2850メートルの高地。アルゼンチンはW杯予選で過去5回乗り込んで1勝1分け3敗という鬼門だ。勝ったのは02年大会予選だけで、98年、06年、10年大会予選はいずれも0―2で敗戦。前回大会予選は途中出場のメッシが不発で1―1で引き分けと、簡単に勝てる環境ではない。引き分け以下だと他チームの結果次第で、74年からの連続出場が11大会で途絶える可能性がある。地元紙オレが「メッシでなければ、誰が?」と伝えるように、最後は主将でエースの10番に頼るしか、策はないのかもしれない。

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2017年10月10日のニュース