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ハリル監督 怒りの珍提言「シュート前に息を吐いて蹴れ」

[ 2017年10月7日 05:30 ]

国際親善試合   日本2―1ニュージーランド ( 2017年10月6日    豊田ス )

<日本・ニュージーランド>前半、ベンチから指示を出すハリルホジッチ監督
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 右足に怒りを込めた。0―0の前半36分、武藤が倒れたことを受け、相手が試合を切るためにボールをピッチ外に蹴り出した。このプレーにハリルホジッチ監督が反応。自陣ベンチ前、テクニカルエリア右隅から思い切りピッチ内にボールを蹴り返した。本来ならフェアプレーに感謝するところだが、フィニッシュ精度の低さに不満が爆発。退席処分になりかねない行為を「監督はフラストレーションがたまるもの。グラウンダーの良いボールが蹴れることを見せたいと思いました。その後、審判に謝りました」と振り返った。

 シュート18本を浴びせたが、流れの中のゴールは後半42分の倉田のヘッド弾だけ。前日、前々日のトレーニングをシュート練習で締めるなど精度アップに努めたが、効果は表れなかった。指揮官は「長友も2本打ったが、彼のボールはどこに行ったか分からないので今も捜しています」と冗談交じりに話し「最後のところでフッと息を吐けば、落ち着いて蹴れます。軸足、体の向きも大切」と子供に指導するような珍指令も発動。「所属クラブでたくさんトレーニングしてほしい」と訴えた。

 後半5分の大迫のPK弾まで、147分間得点なしはハリルジャパンでは最長となった。指揮官は敵陣深くでの直接FKの少なさも問題視。FK弾2発で勝利した10年W杯南アフリカ大会1次リーグのデンマーク戦を引き合いに出し「ここ20試合近くペナルティーエリア付近でのFKが全くない。それは受け入れられない」と厳しい表情を浮かべた。

 W杯メンバー発表までに残された国際Aマッチは8試合。12月のE―1選手権(旧東アジア杯)には欧州組を招集できないため、ベストメンバーで臨める試合は5試合しかない。ハリルホジッチ監督は「3月以降はメンバー、プレーの仕方がより固定される」と説明。決定力不足という課題を改めて突きつけられたことが、数少ない収穫だった。

 《大迫弾はハリルジャパン最長147分ぶりゴール》後半5分にFW大迫がPKで先制ゴール。8月31日のオーストラリア戦の後半37分にMF井手口が得点してから、147分間もゴールがなかった。ハリルジャパンのこれまでの無得点最長時間は、15年8月の東アジア杯での北朝鮮戦(前半3分=武藤雄)から韓国戦(前半39分=山口)までの125分間。今回はこれを上回るワースト無得点時間となった。

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2017年10月7日のニュース