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内田「俺にはもう時間がない」 独2部活躍から「その先」W杯見据える

[ 2017年9月1日 10:25 ]

W杯アジア最終予選B組   日本2―0オーストラリア ( 2017年8月31日    埼玉 )

ドイツ2部ウニオン・ベルリンへと移籍した内田
Photo By 共同

 来年6、7月のW杯ロシア大会へ、忘れてはいけない戦力がいる。ケガに泣いた元日本代表DF内田篤人(29)は再起を懸け、シャルケからドイツ2部ウニオン・ベルリンへ移籍。復帰への意気込みを聞いた。

 内田は、冷徹なほどの視線で自らを見つめていた。「俺はもう時間がないと思ってここに来た」――。15年6月に右膝膝蓋(しつがい)腱を手術。8月21日にドイツ2部ウニオン・ベルリンへと移籍した。「W杯はもちろん頭にはあるけど、サッカー選手として2年間無駄にして、やっぱり(選手生命の)終わりを考えてから、のんびり体を整えて、というのはもうない」。悲壮な覚悟を口にした。

 前回大会は右サイドバックとして君臨した。国際Aマッチ74試合2得点。14年ブラジル大会で全試合フル出場したが1次リーグ敗退に終わった。「FIFAランク通り。“日本いけるかな?”って思っている人もいたけど世界的に見たら普通だから」。大会後に代表引退をほのめかしたほど燃え尽きた当時を淡々と振り返る。

 再びあの舞台に立てば戦える自信はある。「(W杯は)大会がでかいだけでレベルで言ったら欧州CLの方がレベルは高い。バケモンしか集まらないからね、CLの16強、8強からは。そこで普段やらしてもらっていたから気持ちの面で俺は別に普通だった」。シャルケ時代には欧州CL準決勝まで進出。極限の経験があるからこそ、大舞台でも自然体でいられる。

 「ウニオンで(プレーし)その先に見えることだからね、代表は。今はウニオンで頑張るだけ」。カムバックが待たれる内田は、ロシアの地を静かに見据えている。

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