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本田“強気”W杯弾俺が決める!4年前の奇跡再び、31日決戦

[ 2017年8月29日 05:30 ]

W杯出場は俺のゴールで決める!とばかりに自分を指さす本田
Photo By スポニチ

 W杯アジア最終予選オーストラリア戦(31日、埼玉)、サウジアラビア戦(9月5日、ジッダ)を控える日本代表は28日、埼玉県内で合宿2日目の練習を行った。メキシコ1部パチューカのFW本田圭佑(31)らも帰国して合流。日本がW杯ブラジル大会出場を決めた13年のアジア最終予選オーストラリア戦で同点ゴールを決めた背番号4が、今回もロシアへの道を切り開く。

 何度も逆境をはね返してきた男は腹をくくっていた。本田が導き出した答えは限りなくシンプル。「僕だけでなくチームが強気でいけるかどうか。大事な試合でこそ強くいけるかが求められる。慎重さよりも、強気がテーマ」。自分に対してだけでなく、チームメート、日本代表に関わる全ての人に語りかけるようだった。

 4年前のオーストラリア戦で、W杯行きを引き寄せる同点のPKを決めた。31日にW杯予選で一度も勝っていない難敵に勝てば、本大会出場が決まる。振り返れば、今回の最終予選は初戦のUAE戦で敗れて、「突破率0%」からの始まりとなった。「4年前とは明らかに状況が違う。でも、本質は変わらない。だからこそ、あえて強気というシンプルな言葉を前面に出していきたい」とメンタル面の重要性を説き、「完璧なチームはない。そこを突く準備、イメージはある」と言い切った。過去に2大会連続でW杯切符をたぐり寄せた得点を挙げた選手はいない。だからこそ血が騒ぐ。

 自身の状況を好転させるためにも、結果が欲しい。最近の代表ではスタメンから外れる試合が増え、国際Aマッチで自己ワーストの9試合連続無得点。新天地のパチューカでも、右ふくらはぎを痛めて約1カ月の後れを取った。それでも、本田はあくまでもポジティブだ。標高2400メートルで練習を積み、22日のベラクルス戦ではデビュー弾を決めて合流した。今回は27選手が招集されたが「11人の招集でも僕は入るつもり。監督は“練習で見てみたい”とコメントしていますが、そこである程度のことを見せないとピッチには立てない。当然ながら、立つつもりで準備したい」と力説した。

 オーストラリア戦は総力戦。先発もあればジョーカー起用、スタンド観戦の可能性もあり得る。代表では右FWだが、「我が家」と評するトップ下にこだわるかと問われた本田は「それをやると、また違ったキャリアを歩んでいたんでしょうし、ある意味、面白いですよね。それだけ、ぶっ飛んだやつだと。でも、僕はそうではないです」と一笑に付した。自らの役割を理解しながら、勝利のためだけに“強気”になる。運命の8・31。日本の大黒柱が、突破率0%からの奇跡の物語を完結させる。

 ▽前回の本田の“決定弾”VTR W杯アジア最終予選のオーストラリア戦(6月4日、埼玉)にトップ下で先発出場。0―1で迎えた後半ロスタイム、本田が上げたクロスを相手DFマケイがハンドしてPKを獲得。本田は当然のようにボールをセットし左足を振り抜きゴールド真ん中のネットを揺らした。

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