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本田 放映権買いたい!パチューカ会長「申し出あった」

[ 2017年7月27日 05:30 ]

本田圭佑(左)とパチューカのジュスス・マルティネス会長
Photo By スポニチ

 日本代表FW本田圭佑(31)が、自らが所属するパチューカ(メキシコ)の試合の日本へのテレビ放映権を購入する考えがあることが26日、判明した。オーストリア3部ホルンの実質的なオーナーを務めるなど、実業家としても活動する本田らしい異例のチャレンジ。複数の関係者によると、実現は厳しいとされるが、交渉の行方に注目だ。

 実業家・本田が、パチューカの放映権ビジネスへの参画をもくろんでいた。メキシコ紙エスト(電子版)は24日、本田がパチューカの試合の放映権購入を検討していると報道。パチューカのヘスス・マルティネス会長が米スポーツ専門局ESPNに語った「テレビの放映権について、本田から購入したいとの申し出があった。本田とは既に商業的な契約があり、本田は150人以上が働く会社を持っている。本田が放映権を手にするかどうかは、まだ分からないが、間違いなく、日本でパチューカの試合が放映されることになる」とのコメントを掲載した。

 本田が放映権ビジネスに手を出すのは初めてではない。15年夏から実質的なオーナーを務めるオーストリア3部ホルンの放映権をドイツの代理店から購入。インターネットテレビ局「Abema(アベマ)TV」に売り、16〜17年シーズンの全試合が無料で生放送された。このノウハウを生かし、パチューカの日本への放映権にも目をつけたもようだ。

 メキシコリーグでは各クラブが自チームの放映権を保有。関係者によるとパチューカの海外向けの放映権は米FOX、メキシコのテレビサ、TVアステカなどが購入している。既に放映権ビジネスを手掛ける複数の大手代理店が日本での放映に向けたサブライセンス取得に動いており、複数の関係者によると交渉は大詰めの段階。通常は衛星回線の手配なども代理店が行うため、本田が経営に関与する「HONDA ESTILO」が契約を勝ち取るのは難しい情勢だ。

 それでも「失敗した人ほど格好いい。失敗してない人に魅力はない」と語る本田らしいチャレンジ。サッカースクールの世界展開などビジネスでの野望も抱いており、集大成と位置づける18年W杯ロシア大会への準備と並行して、ピッチ外でも全力疾走を続ける。

 ▼メキシコの放映権 Jリーグのようにリーグが一括管理するのではなく、各クラブが管理し、国内外の企業と契約を結んでいるため、比較的安価とされる。英紙ガーディアンによると、国内放映権料の合計額は年間1億2000万ドル(約134億円)で、Jリーグの年間平均210億円(17年から10年2100億円)よりも少ない。パチューカは、国内の全国放送はイマヘン、ケーブル報道とインターネット放送はFOXとクラロと契約。ラジオはテレビサと、細かく分かれている。

 ▼世界のサッカー放映権 サッカーが人気コンテンツであることに加え、インターネット関連、通信関連の企業などが放映権事業に参入したこともあって、世界的に価格が高騰している。レスターのFW岡崎、サウサンプトンのDF吉田らがプレーするイングランドのプレミアリーグが世界一。国内の放映権は、衛星放送のスカイ、通信企業のBTと契約。放映権料は16〜17年から3季で51億3600万ポンド(約7500億円=年平均約2500億円)と、前回契約比で約71%の大幅増となった。また国外の放映権料は年平均10億ポンド(約1460億円)という。

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2017年7月27日のニュース