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堂安 ドローも万感ラストマッチ、得点機演出「気持ち出せた」

[ 2017年6月26日 05:30 ]

明治安田生命J1第16節   G大阪1―1川崎F ( 2017年6月25日    吹田ス )

<G大阪・川崎F>試合後、イレブンから胴上げされるG大阪・堂安
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 G大阪はホームで川崎Fと1―1で引き分けた。オランダ1部フローニンゲンへの移籍が決まったMF堂安律(19)は後半19分までプレー。G大阪でのラストゲームで“惜別弾”は逃したものの、笑顔で青と黒のユニホームに別れを告げた。

 涙はない。前だけを見据えていた。まばゆいカクテル光線に照らされながらの移籍セレモニー。堂安は「G大阪にタイトルもたらすことができず、大半の人は認めてくれていないと思う。ただ1年後に“アイツは行って良かった”と思われるように頑張ってきたい」と決意表明した。

 青黒のユニホームをまとった最後の一戦は後半19分までプレー。シュート1本で無得点に終わったものの、何度も味方の得点機を演出した。「自分のプレーはできた。気持ちは出せた」。ただ前日24日、下部組織時代を含めたG大阪での時間を振り返った時、思い返されたのは悔しさの日々だったという。

 「どうしたらトップ(チーム)で試合に出られるか分からず、このまま終わるのかと本気で悩んだ」

 昨年はJ1でわずか3試合の出場。主戦場はU―23チームのJ3だった。当時のU―23・実好監督(現ユース監督)からは何度も怒られ「やる気がないなら帰れ」とまで言われたこともある。その中でもがき、そして這い上がってきた自負があるからこそ、未来への自分にも期待を寄せた。

 「新しい自分を見つけに行く」。チームメートからは3度胴上げをされ、場内一周の際にはサポーターから温かいエールを送られた。目指すはロシアW杯、そして東京五輪。堂安の挑戦は始まったばかりだ。

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