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期限付き移籍で開花を 19歳の大器CB 庄司朋乃也が求めた「変化」

[ 2017年6月21日 09:20 ]

C大阪からJ2金沢へ期限付き移籍したDF庄司朋乃也
Photo By スポニチ

 あれは4年前だったと思う。C大阪の練習場が大阪市西成区から同此花区に移り、新しいクラブハウス内で催されたメディア懇親会の席。アカデミー部門を統括する社団法人C大阪スポーツクラブの宮本功代表理事と歓談していると、1人の名前が出てきた。「今、U―18に楽しみな選手がいるんです。彼なら、柿谷曜一朗らのように飛び級にしてもやっていけるんじゃないか」。当然、その選手の名前を知りたくなる。返ってきた答えが、当時は高校1年生だった「庄司朋乃也」だった。

 争奪戦を制した上での“越境入学”だった。現在、Jリーグの各クラブは人材を確保するため、小学校や中学校の年代から全国を網羅し、精力的にスカウト活動をしている。群馬県出身で、中学時代は埼玉県のクマガヤSCに所属していた庄司。中学3年時から長身を誇っていたセンターバックで、多くのJクラブが興味を示し、FC東京などと競合した末にC大阪U―18への入団が決まった。

 高校1年時から頭角を現し、世代別代表の常連にもなった。だが、U―18時代のケガなどの影響もあって飛び級はできず、昨季のトップ昇格後も出場機会をつかむことはできなかった。今季はルヴァン杯で出場機会を得たものの、リーグ戦に絡むことはできず、6月10日、J2金沢への期限付き移籍が決まった。

 移籍決定後の13日、C大阪での最後の練習に参加していた本人を待った。昨季、大熊清監督から「久しぶりに庄司の声を聞いた」などとイジられるほど口下手で知られる庄司だが、しっかりと記者の目を見て話してくれた。「今年、トップに関わらせてもらったけど試合に絡めない時期があって、自分の中で変化がほしかった。早く(金沢の)チームに合流して、貢献したい」。持っているポテンシャルは限りなく大きい19歳。金沢で一回りも二回りも大きくなって、またC大阪に帰ってきてほしい。(西海 康平)

 ◇庄司朋乃也(しょうじ・ほのや) 1997年(平9)10月8日、群馬県出身の19歳。クマガヤSCからC大阪U―18に進み、16年にトップ昇格。17年3月11日のルヴァン杯横浜戦でトップデビュー。過去にU―16、U―17、U―18日本代表に選出された。1メートル87、74キロ。利き足は右。

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2017年6月21日のニュース