加藤 生きてて良かった!代表新サクセス物語「1番手は僕」

[ 2017年5月27日 05:30 ]

日本代表に招集され、一躍時の人となった加藤(右)。羽田空港で報道陣に囲まれ、代表への思いを語る
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 日本代表にサプライズ選出されたブルガリア1部のベロエ・スタラザゴラに所属するMF加藤恒平(27)が、羽田空港着の航空機で帰国した。アルゼンチン、モンテネグロ、ポーランドなどで武者修行をつんだ無名のボランチは過去に殺されかけた経験などを明かし、雑草魂とボール奪取能力を武器に、一気にシンデレラ・ボーイへと駆け抜ける意気込みを見せた。 日本代表メンバー  日本代表日程  W杯アジア最終予選B組

 一夜にして注目を集めた27歳が羽田空港の到着ゲートに現れると、一斉にフラッシュがたかれた。前日に代表招集の吉報を受けた加藤は、日本協会持ちで人生初めてビジネスクラスでの帰国。「足が伸ばせた。食事がおいしかった」。代表発表直後から鳴り続けるLINE(ライン)は返事が追いついていない。無名のMFにとって、全てが初体験だった。

 雑草からはい上がった。立命大時代に飛び込んだアルゼンチン時代、負けが込んだチームのロッカールームに、サポーターが猟銃を空に発砲しながら怒鳴り込んできた。「このまま死ぬんじゃないかと思った。生きてて良かった」と衝撃の体験を振り返る。モンテネグロ時代は週給300ユーロ(約3万7500円)。約5畳のホテル暮らしで、クラブから提供された食事は毎日が同じようなメニュー。「サラダが出ればラッキーだった」。オーストリアまで出向いた入団テストで落選した際は、お金がなく、バスで30時間の帰路。それでも「サッカーができるだけで幸せだった」と実感を込めた。

 加藤の持ち味は、ハングリー精神そのものをぶつけるボール奪取能力。日本での実績がなくても、強い意志さえあれば目標は達成できる。「自分の手で新しい道をつくりたかった。こういう選手がいずれは代表に入る。その1番手は僕でありたいという強い思いがあった」。代表デビュー、そしてW杯出場へ。「ここからがスタート。その道を高いところまで持っていけるようにしたい」。世界を渡り歩いた“旅人”が夢見たサクセス・ストーリーが、いよいよ現実になる。

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