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ハリル監督“肉弾戦仕様”1対1の強さ重視!大胆新顔4人選出

[ 2017年5月26日 05:30 ]

日本代表メンバーを発表するハリルホジッチ監督
Photo By スポニチ

 日本協会は25日、6月7日の親善試合シリア戦(味スタ)、同13日のW杯アジア最終予選イラク戦(テヘラン)に臨む日本代表25人を発表した。バヒド・ハリルホジッチ監督(65)は常連組のGK西川周作(30=浦和)、DF森重真人(30=FC東京)、MF清武弘嗣(27=C大阪)らを外し、MF加藤恒平(27=ベロエ・スタラザゴラ)ら4人を初招集。劣悪なピッチでの“肉弾戦”を見据えて対人に強い選手を積極招集した。

 メンバー発表会見を終えたハリルホジッチ監督は涼しい顔で言い切った。「これはサプライズではない。現在のパフォーマンスを基準に選んだだけ。これが(代表選考の)本来の姿です」。15年3月の就任以降、西川、森重を初めて招集せず、清武もケガ以外では初の選外。潜在能力の高さを買っている宇佐美の選出も見送った。代わって中村、宇賀神、三浦、加藤を初招集。6大会連続のW杯出場に向けた重要なイラク戦に向け、大胆なメンバー変更に踏み切った。

 イラク戦の会場となるシャヒード・ダストゲルディ・スタジアムはでこぼこのピッチが予想される。指揮官は15年9月のイラン遠征で同スタジアムを練習で使用しており「グラウンド状態も鍵になる。パス中心の組み立ては難しいので、相手の長所を消しにいく。ボールをアグレッシブに奪える選手を選んだ」と説明した。選考基準は足元の技術よりもデュエル(1対1)を重視。3月23日のアウェーUAE戦で相手の長所を消す戦術が奏功して2―0で快勝した経緯もあり、今回のイラク戦では“肉弾戦”に勝機を見いだす。

 常連組を外す決断は非情にも映るが、落選組への配慮は忘れていない。FW武藤、MF大島、DF植田、GK林ら招集を見送った選手の名前を列挙し「今回呼んでいない選手を完璧に外したわけではない。皆に門は開かれている」とフォロー。08〜10年に率いたコートジボワール、11〜14年に指揮したアルジェリアでは選外にした選手に泣きつかれたり、文句を言われた経験があることを明かし「日本の選手はそれはない。皆、大好き」とも話した。

 10〜13日の沖縄バカンス中もディアナ夫人に苦言を呈される中、大枠リストを手放さずに選んだ25人。28日から始まる合宿でアウェー・イラン戦仕様の戦術を落とし込む。

 《8人の入れ替えは過去最多》各Aマッチでの招集メンバー(途中辞退、追加招集を除く)を比較すると、前回(3月の最終予選2試合)から8人が入れ替わった。ハリルジャパンになってからでは国内組が中心の15年アジア杯前後を除くと、これまでは6人が最多(2回)だった。

 《J1未経験の選出は4人目》MF加藤は12年にJ2町田に所属も、J1でのプレー経験はない。J創設以降でJ1未経験のA代表初選出(所属は当時)は、10年の山村和也(流通経大)12年の久保裕也(J2京都)同年の宮市亮(ボルトン)に次いで加藤が4人目。

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2017年5月26日のニュース