×

本田1年3カ月ぶり弾!25mFK、最後のサンシーロで今季1号

[ 2017年5月22日 05:30 ]

セリエA・第37節   ACミラン3―0ボローニャ ( 2017年5月21日 )

<ACミラン・ボローニャ>後半28分、FKで今季初得点を決め、チームメートに祝福されるの本田(右下)
Photo By 共同

 ACミランの日本代表FW本田圭佑(30)が今季初ゴールを決めた。21日、ホーム最終戦となったボローニャ戦に後半12分から4試合ぶりに出場。1―0の後半28分にFKを左足で直接蹴り込んだ。3―0の快勝に貢献し、6位を確定させたチームは来季欧州リーグ出場権を獲得した。また、首位ユベントスは3―0とクロトーネに勝利。勝ち点を88に伸ばして2位ローマと4差とし、1試合を残して史上初の6連覇を達成。通算33度目で最多記録を更新した。

 美しい軌道を描いたボールが、サンシーロのゴールに突き刺さった。ホーム最終戦で後半12分からピッチに立った本田の見せ場は、1―0で迎えた同28分だった。約25メートル中央で得たFK。ボールを離さずキッカーに名乗り出ると、小刻みな助走から左足を振り抜く。高速回転でカーブし、右隅を射抜いた。今季初得点はセリエA通算9点目。大勝を導いた背番号10には、仲間たちの手荒い祝福が待っていた。

 長い沈黙だった。ミランでのゴールは16年2月14日のジェノア戦以来、実に1年3カ月ぶり。勤勉な練習姿勢を評価されながら出場機会には恵まれない。この試合が今季リーグ7戦目。昨年12月から今年4月まで16試合連続でピッチに立てない屈辱も味わった。日本代表では定位置を久保(ヘント)に奪われ、3月のW杯アジア最終予選タイ戦でも途中出場で見せ場はなし。「イメージがつくれないまま入った」と語った本田に、ハリルホジッチ監督も試合後のピッチで個人面談を行った。苦労を重ねた男が見せた執念の一撃だった。

 今年6月末にはミランとの契約が満了する。来夏のW杯ロシア大会を見据え、米MLSシアトルからの高額オファーを断り、欧州に絞って移籍先を模索。スペイン紙では来季スペイン1部に昇格するレバンテが興味を持つと伝えられている。低迷する名門の10番を志願して背負い、厳しい批判の矢面に立ち続けた本田は言った。「ありがとうと、ミランのファンに言っておいてください」。ホームでの“惜別弾”には熱い思いが詰まっていた。

続きを表示

この記事のフォト

2017年5月22日のニュース