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久保“ジョーカー”合格!途中出場でV弾呼んだ パスで流れ一変

[ 2017年5月16日 05:30 ]

親善試合   U―20日本代表3―2U―20ホンジュラス代表 ( 2017年5月15日    エコパ )

<U−20日本・U−20ホンジュラス>後半、スルスルと相手DFをすり抜ける久保
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 20日開幕のU―20W杯韓国大会に臨む日本代表は15日、エコパスタジアムでホンジュラス代表と親善試合を行い、3―2で競り勝った。2―2の後半17分から出場したFW久保建英(15=FC東京U―18)は、ファーストタッチで勝ち越し点に絡むなど存在感を見せ、ジョーカーテストに合格。1次リーグ初戦で対戦する南アフリカを想定した大会前最後の実戦で収穫を得た。あす17日に韓国入りし、21日に初戦を迎える。

 15歳の投入と同時に停滞感が一掃された。2―2の後半17分。久保が2トップの一角に入ると、直後のファーストタッチでいきなり魅せる。左サイド寄りで鋭い縦パスを柔らかいタッチで収め、左足アウトサイドでDF初瀬へ展開。そのリターンを1タッチで返すと、初瀬がペナルティーエリア内で受け、最後はMF堂安がシュートを見舞った。流動的なプレーを引き出し、そのCKから決勝ゴールが生まれた。「セーフティーにいかず、自分が持ったらリスクを冒してでも攻めていこうと思った」。飛び級とは思えない存在感だった。

 フィジカルで勝る相手と、どう対峙(たいじ)するか。仮想・南アフリカとなる開幕前ラストマッチで、バルセロナの下部組織出身の天才がアイデアを示した。後半27分には右サイドで受けて1人かわし、さらに2人をドリブルで置き去りにしてスルーパスを通した。試合後に行われた30分の練習試合では、ドリブルからループシュートで意表を突いた。狭いエリアでは少ないタッチでつなぎ、一瞬のひらめきと技術で攻撃の緩急を付ける。「フィジカルで勝負をしていない。わざわざフィジカルを感じなくてもいい」。久保はこともなげに言い切った。

 世界舞台を見据えたジョーカーテストに“一発合格”。相手が疲れた時間帯に効果的な動きができることを示したが、視察した日本協会の西野技術委員長は「期待感がある。スタートでもおそらくいける」と先発出場に太鼓判を押す。南アフリカとの初戦は21日に迫る。「出るからには高いところを目指す」。一般開放で約3000人が集まった親善試合。一番の歓声を浴びた15歳のプレーには、底知れぬ可能性がある。

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2017年5月16日のニュース