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G大阪 ナチス酷似旗問題で社長が緊急会見 入場禁止サポ60〜70人に

[ 2017年4月21日 18:49 ]

大阪ダービーで盛り上がるG大阪サポーター
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 16日に行われた明治安田生命J1リーグ第7節・C大阪―G大阪戦(ヤンマー)において、試合中にG大阪側のサポーター席から政治的思想を連想させる旗が掲出されたことを受け、G大阪の山内隆司社長が21日、同8節・大宮戦(吹田S)の試合前に緊急会見を行った。

 山内社長は冒頭で「政治的思想を連想させるようなフラッグを掲出し、G大阪のサポーター・ファンのみならずJリーグ、サッカーを愛する方々に不快な思いをさせてしまい、深くお詫び申し上げます。2度と起こらないようにするのがクラブとしての責任。本日、サポーター幹部の人と話をする機会を持ちました、まず双方で責任の重さを痛感するとともに、フラッグを振ったチームの人は当面入場禁止にします。また具体的に申し上げますと再発防止が重要なので、サポーターとともにきょうの試合から横断幕、フラッグは使わないことを確認しました。この目的はクラブとサポーターが掲載して良いもの、そうでないものの理解が一致していないこと。クラブ側の管理も甘かった。1点、1点、サポーターと再発防止を話し合いながらフラッグや横断幕も意見を戦わせながら合意になったものだけ掲示したい。時間はかかると思いますので、その間は一切を使わない。非常に重く感じています。クラブとサポーターが一から新しい応援のスタイルを作っていく。反省を活かしていきたい」と謝罪。その後、質疑応答に答えた。

 山内社長の一問一答は以下の通り。

 ――入場禁止団体は特定しているのか?

 しています。

 ――個人の特定は?

 今はまだです。リーダーに対して特定するようにお願いしています。少しややこしいのが、フラッグは個人のものではなくチームが管理しているもの。それもつまびらかにし、対応については考えたい。

 ――永久追放は?

 内容によります。しっかり事実を把握した上で厳重に処置していきたい。具体的な内容はつかんでいないので控えさせてもらいますが、今回起きていることは重大なことだと思います。サポーターの幹部の方も重大なことをしたと認識している。

 ――Jリーグ側に報告は?

 事務的にはいっている。私の方からもチェアマンにお詫びと対策を報告をしています。できるだけ早い対応を、と言われています。

 ――入場禁止のサポーター団体の人数は?

 60〜70人くらいです。

 ――期間は?

 まだ、これからです。色々な意味で、この重さを理解した上で、対応していきたい。しっかりサポーターと会話をして、準備をして…。時間はかかる。

 ――主催試合だけ?

 アウェーもですね。

 ――なぜナチスを連想させるフラッグを作ったのか?

 彼ら自身はそういうつもりはなくてデザインの一環で使ってしまった、と。結果として大変多くの人に不快な思いをさせた責任は我々、サポーターにある。そこは理解された。

 ――その団体は旗だけではなく、服にもナチスを連想させるマークを付けていることを把握していたのか?

 彼らは(SSではなく)「SH」と表現しているというが、どう見ても大半の人は「SS」に見えるし弁解の余地はない。今後はそのマークの着用は一切しない。(旗以外にも)あることは我々も理解していましたが、そこまで旗ほど重い認識はなかった。旗であろうが何だろうが、そういう連想させるものは使わない。

 ――数年前に旗は掲出されたが、旗はそれ以降はないのか?

 旗は政治的思想につながるので「止めて欲しい」と。ロゴに関しては?そこまで強く言っていないのは事実。あまり目立たなかったというのもある。

 ――マークは旗以外では何に使用されていた?

 (チーム広報が返答)シャツとかに使っています。毎年、シャツとかジャンパーを新調している。

 (山内社長)2013年の浦和さんの事件があった時に、Jリーグがガイドラインで注意喚起した際、その中の一つにこれがあった。(シャツなどは)2010年に作り、旗(の問題)を指摘して以降は作っていないとのこと。過去に作ったユニホームを使っていたことはある。

 ――ナチスを連想させるマークと分かった上で政治的思想はない?

 ない、というか薄い。程度の問題です。欧州では犯罪になるけど、日本では今回のことになるまで重いという認識はなかった。

 ――問題サポーター団体はかつても問題を起こした。2度目だが厳罰は?

 おっしゃるとおり、過去の出来事も踏まえて、しっかりやりたい。クラブだけではなくJリーグにも相談させていただきながら冷静に対処していきたい。

 ――社長自らの責任を問う考えは?

 全体が分かった上で当然、社長の責任を果たしたい。

 そして最後に「G大阪として本当に大変重大なことをして申し訳ございません。再発防止へ向けて全力を尽くして参りますので、また応援のほどよろしくお願い申し上げます」と締めくくった。

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