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香川無念 モナコに完敗…フル出場も自身初の4強進出ならず

[ 2017年4月21日 05:30 ]

欧州CL決勝T準々決勝・第2戦   ドルトムント1―3モナコ ( 2017年4月19日 )

<ドルトムント・モナコ>競り合う香川(右)
Photo By AP

 ドルトムントの日本代表MF香川真司(28)が準々決勝で姿を消した。19日、アウェーでモナコ戦にフル出場し、無得点。チームは1―3、2戦合計3―6で敗れ、これで日本人選手の所属チームは全て敗退した。モナコは13季ぶりの4強入り。また、ユベントスはバルセロナとアウェーで0―0と引き分け、2戦合計3―0で2季ぶりに準決勝に進んだ。これで前回優勝のRマドリード、Aマドリードを合わせた4強が出そろい、準決勝の組み合わせ抽選は21日に行われる。

 自身初のベスト4進出を目指した香川の挑戦が終わりを告げた。試合終了の笛を聞くと、両膝に手をついて大きく息をついた。「もう一つ上に行くには、技術的にもフィジカル的にも、もう一歩成長していかないといけない」と完敗を受け入れるしかなかった。

 ホームでの第1戦は1得点1アシストの活躍を見せたが、2―3で敗戦。逆転を狙った第2戦はフル出場したものの、ゴールに絡めなかった。後半29分には、ロイスのシュートにつながるパスを出すなど攻撃的MFとしてボールには多く触ったが「最後の局面はなかなか自由にやらせてくれなかった」と、決定的な働きはできなかった。先制点を決めた18歳FWムバッペら相手の優れた個の力を目の当たりにし「ベスト16から8になるだけでも質は相当高い」と舌を巻いた。

 またもトラブルに見舞われた。第1戦が予定されていた11日にチームバスを狙った爆発事件が発生し、スペイン代表DFバルトラが負傷。ドイツメディアにクラブ幹部が「CLからの撤退も考えた」と明かしたように、この1週間はサッカーに集中できる状態でなかったのも事実だ。

 この日はホテルでバスに乗った後、20分近くそのまま待たされ、その影響で試合開始は5分遅れた。バスの遅れについてUEFAは渋滞のためと説明したが、トゥヘル監督は「警備上の理由と言われた。あの8日後で、選手は最悪の事態を想像したかもしれない」と説明。選手の精神面に影響を与えたのか、開始3分で先制点を奪われるなど、17分までに2点を失った。

 香川は爆発事件の翌日に“強行開催”された第1戦で活躍し、精神的な強さを示した。この日も言い訳はせず「必ずしも(敗退は)マイナスではない。やれるところも感じているし、必ず戦える舞台」と来季の再挑戦を誓った。

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2017年4月21日のニュース