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闘莉王、5年ぶりハット達成もおかんむり「反省ばっか!勝っただけ!」

[ 2017年4月15日 20:41 ]

明治安田生命J2第8節第1日   京都3―2愛媛 ( 2017年4月15日    西京極 )

 今季から京都へ加入した元日本代表DF田中マルクス闘莉王(35)が、圧巻のハットトリック達成でチームを6試合ぶりの勝利に導いた。

 まずは1点を追う後半7分、DF石櫃の右CKから頭で流し込む同点ゴールを決めると、同27分にはDF湯沢のクロスから巧みなボールコントロールでDF2人を翻ろうし、豪快な右足ボレーで逆転の2点目。ロスタイム突入後の後半46分に1度は追いつかれたが、その1分後の47分にはFWケビン・オリスのクロスを左足でねじ込み、名古屋時代の2012年8月4日に神戸戦(瑞穂陸)で決めて以来5年ぶり自身3度目となるハットトリック達成となった。

 「3点目は神様が与えてくれたオマケ」と謙遜したが、試合後は闘莉王コールが響き渡った。3月4日の徳島戦(西京極)で右太ももを肉離れ。同19日の岡山戦(Cスタ)には「自分が馬鹿で…」と強行出場し、悪化させた。その後は3試合欠場。チームも徳島戦以降は5試合勝ち星がなく、J3降格圏の21位と低迷した。「心苦しかった」と闘莉王。満を持して復帰したのが、この愛媛戦だった。

 「反省ばっか!勝っただけ!経験から言わせてもらうと、まだ流れが悪いから失点する。リズムが良い時に失点食らっている。守りに入って、ああいうところにこぼれるし。自分もみんなも詰めなきゃいけないところを詰めていない。もっと流れをつかまないと。未熟という言葉では足りないくらい」。試合後は自身の3得点よりも、1点リードを守り切れなかったチームの戦い方に怒気を含ませた。

 だが、闘将の厳しい言葉は、チームにのびしろを感じているからであり、闘莉王自身のコンディションが良いからこそ。怒れる闘将がピッチに戻ってきたことは勝ち点3以上に大きい。

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2017年4月15日のニュース