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香川ドルトが標的…爆弾テロか 本拠向かうバス付近で3度の爆発

[ 2017年4月13日 05:30 ]

爆発で窓が破損したドルトムントのチームバス
Photo By AP

 ドルトムントの日本代表MF香川真司(28)が爆発事件に巻き込まれた。11日にドルトムントで予定されていた欧州チャンピオンズリーグ準々決勝第1戦のドルトムント―モナコ戦は、試合前にドルトムントの選手が乗ったチームバス付近で爆発が起き、12日に順延された。また、ユベントスはホームで、アルゼンチン代表FWパウロ・ディバラ(23)の2得点などで3―0とバルセロナに先勝した。 欧州CL決勝T日程&結果

 香川らドルトムントの選手が命の危機にさらされた。本拠地ジグナル・イドゥナ・パークに向かっていたチームバス付近で爆発。事件直後に同僚らと一緒にバスの外に出た香川はフードをかぶり、ショックからかぼうぜんとした表情も見せた。

 事件発生は現地午後7時すぎ。スタジアムから約10キロの距離にあるホテルをバスが出て大通りに入った直後に爆発は起こった。3度の爆発の衝撃で右後方の窓ガラスに大きなひびが入り、近くに座っていたスペイン代表DFバルトラが負傷した。右手首に異物が入る裂傷と骨折の重傷を負い、すぐに病院に搬送されて手術を受けた。その他の選手にケガはなかった。

 最後列でバルトラの隣に座っていたスイス代表GKビュルキはスイス紙ブリックに「大通りに曲がった時に爆発した。本当の爆発だった。隣のバルトラに割れたガラスの破片が当たった。みんなかがんで、可能な者は床に伏せた。みんなショックを受けているし、しばらくは試合のことは考えられなかった」と当時の様子を生々しく語った。

 試合順延の決定は、当初キックオフ時間の15分前、午後8時半ごろに下された。ドルトムントのバツケ社長は「トゥヘル監督をはじめチーム全員、大変ショックを受けている。爆発物や背景などについては警察の管轄だ。このような状況でも、明日はベストを尽くせるようにしなければならない」と語った。

 捜査当局は12日、チームが標的だったと断定。イスラム系の人物2人の関係先を捜索し、うち男1人を拘束したと発表した。イスラム過激派のテロの可能性もあるとみて調べている。現場近くでは犯行声明が見つかっており、捜査当局などによると、ドイツがシリアで過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討作戦に参加しているため、ドイツのスポーツ選手がISの標的になっていると主張。ドイツの一部メディアは、拘束された男はイラク人(25)で、関係先を捜索されたもう1人はドイツ人男性(28)と伝えた。いずれもISとの関係が指摘されているという。

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