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浦和GK西川神セーブ、70億円男PK阻止 1次リーグ突破王手

[ 2017年4月12日 05:30 ]

ACL1次リーグF組   浦和1―0上海上港 ( 2017年4月11日    埼玉 )

<浦和・上海上港>声援にガッツポーズで応える浦和・西川
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 1次リーグF組の浦和はホームで上海上港(中国)に1―0で勝利し、同組首位を奪還した。後半20分、日本代表GK西川周作(30)がブラジル代表MFオスカル(25)のPKを止めるなど、FWラファエル・シルバ(25)が決めた決勝ゴールを死守した。この結果、上海上港と勝ち点9で並んだが、直接対決のアウェーゴール数で上回り、同組首位に再浮上。次戦26日のウェスタンシドニー戦で引き分け以上なら自力での1次リーグ突破が決定する。

 体は左に跳びながら、伸ばした右手一本ではじき飛ばした。1―0の後半20分。絶体絶命のPKを与えたが、ゴール前にはGK西川が立ちはだかった。今冬、70億円もの移籍金でチェルシーから加入したブラジル代表MFオスカルがキッカーだ。「“無”ですね。余計なことは考えず、タイミングを合わせて跳びました」。本能のスーパーセーブだ。

 「対オスカル」には続きがある。同31分のPKの場面も、キッカーは再びオスカルだ。「オスカル選手は(左右)どちらにも蹴れる。2本目は動かないことが一番のプレッシャーになると思った。うまく外してくれた」。不動の重圧が名手の足を狂わせ、ボールはバーの上へ。オスカルも「西川はいい選手だ。僕には運がなかった」と脱帽するしかなかった。

 「リベンジの気持ちがあった」。試合後の西川は何度も口にした。3月15日、敵地での同戦は2―3で敗戦。自らのパスミスから失点し、この日は足首痛で欠場のFWフッキに股抜き弾も決められていた。14年の浦和移籍後、PKストップは初。今季は開幕から失点が目立ち、日本代表でも正GKの座を失った状況だが、視察したハリルホジッチ監督も「レベルがしっかりしたものになってきた」と評した。

 F組の首位を奪還し、次戦26日のウェスタンシドニー戦で引き分け以上なら自力で1次リーグ突破が決まる。1回目のPKを献上した柏木は「周ちゃんに感謝」。同じく2回目の槙野は「西川選手さまさまです」と最敬礼だ。「日本代表の練習でも5本中4本を止めていいイメージがあった。無失点は自信になる」と西川。対中国勢とのホームでの戦績は4勝1分け。オスカルもひれ伏した守護神が、浦和のアジア進撃を加速させる。

 ▽浦和の決勝トーナメント(T)進出条件 F組首位に立った浦和の次節(26日)はホームのウェスタンシドニー戦。○か△で勝ち点10以上になれば2位以内が確定し、決勝T進出が決定。●の場合は3点差以内か4点差(スコア0―4以外)の●ならば、FCソウルが上海上港戦に△か●の場合に限って決勝T進出が決まる。それ以外は最終節(5月10日)まで持ち越しとなる。

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