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柴崎「十分にプレーできる」自信得た!テネリフェ移籍後初先発

[ 2017年4月4日 05:30 ]

スペイン2部・第32節   テネリフェ1―0オビエド ( 2017年4月2日 )

<テネリフェ・オビエド>柴崎(中)はテネリフェ移籍後初めて先発出場し勝利に貢献した(提供eldorsal)
Photo By 提供写真

 スペイン2部テネリフェのMF柴崎岳(24)が2日、ホームのオビエド戦で移籍後初先発を飾った。本職ではない左MFの起用ながら要所に持ち味を発揮し、1―0の勝利に貢献。後半30分までプレーした試合後は異例の記者会見が開かれ、スペインの地での巻き返しに自信を見せた。チームは3位に浮上し、1部昇格への希望が見えてきた。

 観客から湧き起こった大きな拍手が、柴崎への評価と今後への期待を物語っていた。1―0の後半30分、柴崎が交代を告げられると、ホームの観客は手を叩いて称えた。新天地での初先発。ファンからの視線を一身に浴びた柴崎は、確かな自信を感じ取っていた。「自分にとって難しいリーグだとは思ってはないですし、十分にプレーできると思っている」。試合後に設けられた異例の記者会見で、24歳の司令塔は言い切った。

 得点には絡まなかったが、要所で質の高さを見せた。ボール保持率を高めるため4―2―3―1の左MFで起用され、前半6分にいきなりクロスを配給。ロングボール中心の展開でボールタッチ数は少なかったが、逆サイドにも位置を変えて中盤を支えた。後半6分に絶妙な胸トラップで相手を抜き去り、20分にはペナルティーエリア内に飛び出した味方にスルーパス。見せ場をつくった。

 16年クラブW杯は鹿島の左MFとして出場し、Rマドリードとの決勝で2得点を挙げた。本職のボランチだけでなく複数ポジションをこなせるのは証明済みだ。マルティ監督も柴崎の起用法について「彼がトップ下、センターハーフのほか両サイドでプレーできると思っている」と説明。3月19日のレウス戦では守備的MFとして新天地デビューしたが、移籍後2戦目の今回は柔軟性を示してみせた。

 移籍直後はクラブ医師から「不安障害」の可能性も指摘され、体調不良で出遅れたが、夢のスペインでやっと軌道に乗った。柴崎は「少ないボールタッチの中で感触をつかめた部分もある。次の試合に生かせる」と振り返り、「日本よりリズムが速かったり、激しさがあるのはもちろんですし、そこに少しずつフィットできている」と自信を口にした。初先発の手応えを胸に、ここからギアを一気に上げていく。

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2017年4月4日のニュース