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香川 悪夢断ち切る アウェー勝ちなしUAE戦「ハセさんの分も」

[ 2017年3月21日 05:45 ]

軽快な動きを見せる香川
Photo By スポニチ

 W杯アジア最終予選UAE戦(23日、アルアイン)、タイ戦(28日、埼玉)に臨む日本代表は19日、アルアインで練習を行った。MF香川真司(28=ドルトムント)は直近2試合のUAE戦でPK失敗、決定機でのイージーミスを犯している。さらに日本にとってアウェーUAE戦は一度も勝っていない鬼門。所属クラブで3戦連続フル出場中の上り調子の背番号10が2つの負のイメージを払しょくする。20日の練習は本田、今野らが合流して全25選手が集まったが、主将の長谷部は故障で離脱が決まった。

 今でも、ふとした瞬間に頭をよぎる。15年1月23日、アジア杯準々決勝UAE戦。1―1で突入したPK戦で、香川は6人目のキッカーを務めて左ポストに当てて失敗した。4―5で敗戦。責任を背負い込み号泣し「あのPK戦は家にいて思い出すことがある」と言う。雪辱を期した16年9月1日、W杯アジア最終予選ホームUAE戦では前半26分に決定機で凡ミス。本田のヘディングシュートのこぼれ球を無人のゴールに押し込むだけでよかったが、バウンドに合わせられず右足シュートは枠を外れた。

 UAEは08年10月9日の対戦で国際Aマッチ初得点を挙げた相手だが、現在は負のイメージの方が強い。苦手意識があるのはチームも同じだ。日本にとってアウェーUAE戦は3分け1敗と未勝利の鬼門。香川は「今回は間違いなく勝たないといけない。アウェーでも90分の中で自分たちのリズムはあると思う。その時にしっかり仕留めたい」と力を込めた。

 所属するドルトムントで一時は出場機会が激減したが、最近3試合はフル出場。28歳の誕生日だった17日のインゴルシュタット戦ではターンからの絶妙のスルーパスで決勝弾を演出するなど調子は上向いている。ベンチを温めた時期も体幹トレで体のバランス改善を目指すなど、地道な努力の成果が実りつつある。

 負傷を抱える長谷部の離脱、本田、長友の試合勘不足など不安要素が山積みの中、香川はチームを引っ張る自覚を口にした。「ハセさん(長谷部)は残念だけど、その分、自分がやらないといけない。勝つことだけをイメージする」。好不調の波が激しく精神面の弱さを指摘されたこともあるが、所属クラブでの苦境を乗り越えた背番号10の心は、長谷部に負けないぐらい整っている。

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2017年3月21日のニュース