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浦和“お待たせ”1勝!過密日程何の攻撃陣爆発で5戦16発

[ 2017年3月5日 05:30 ]

明治安田生命J1第2節   浦和3―1C大阪 ( 2017年3月4日    埼スタ )

<浦和・C大阪>後半7分、ゴールを決めた浦和・ラファエル・シルバ(中)は武藤(左)興梠と喜ぶ
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 V奪回をノルマに掲げる昨季年間2位の浦和は4日、ホーム開幕となったC大阪戦に3―1で快勝した。前半22分、MF武藤雄樹(28)の先制弾を皮切りに先発した前線3選手がそれぞれ得点をマークし、リーグ戦では今季初白星。アジアチャンピオンズリーグ(ACL)と並行した2週間の過密日程も「5戦16発」と爆発的な攻撃力で乗り切った。昨季王者の鹿島も甲府を1―0で下し、今季初勝利を挙げた。

 美しいミドル弾が号砲だった。前半22分、MF武藤の頭には瞬間的にゴールまでのイメージが浮かんだ。「遠藤選手が前を向いた時点で来る!と思った」。次の瞬間、最終ラインの遠藤から縦パスが入る。同じラインにいたMF興梠がスルー。武藤は足に吸い付くトラップを見せると、右足一閃(せん)。鮮やかな先制弾が決まった。

 ゴールパフォーマンスは試合前から決めていた。胸の前で親指と小指を立てた両手をフリフリ。AマドリードFWグリエズマン(25)のダンスを“完コピ”してみせた。これで前線のトライアングルは加速した。同37分に興梠が、後半7分にはラファエル・シルバが続き3得点。今季の公式戦は5戦16発と爆発的な攻撃力を見せつけた。

 激しい“討論”の成果だ。日本代表DF槙野のバッグの中には常に4万9000円で購入した自前のプロジェクターがある。今季からクラブハウス内の選手ロッカー室で過去の試合をフィードバックするようになった。「昨季から変えないといけない部分の一つ」と槙野。得点、失点、失点はなくても危なかった場面の映像を発起人の槙野がチョイス。選手間で意見を交わしているという。

 国内リーグでは対戦相手が守備ラインを引く戦い方が常とう手段。J1開幕戦の横浜戦(2―3)、5―2で圧勝した2月28日のACL、FCソウル戦も“教材”の宝庫だった。敵の陣形が整う前に相手陣内に攻め込みゴールを脅かした。ACLで外国勢と対峙(たいじ)する時と同じ激しさも見せた。槙野は「全員攻撃、全員守備が凝縮された」と振り返った。

 2週間で5試合の過密日程をメンバーを代えながら総力戦で終えた。3戦連続で喫したセットプレーからの失点は反省点。一方、総得点16は収穫。この日、新たに浮上した“課題”とすれば武藤の得点パフォーマンスか。槙野は「(C・ロナウドをまねる)鹿島の鈴木君もそうですが、オリジナリティーを出さないと。コピーというか、ただの2世になってしまう」と笑顔で指摘。それが次戦に向けた“最重要課題”になってしまうほど、浦和はトップフォームに入りつつある。

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