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【俊輔・独占手記】磐田移籍は挑戦!悔いのないよう「燃え尽きたい」

[ 2017年2月25日 08:13 ]

明治安田生命J1開幕戦   磐田―C大阪 ( 2017年2月25日    長居ス )

開幕戦へ向け練習する磐田MF中村俊
Photo By スポニチ

 Jリーグは25日に開幕し、各地で8試合が行われる。横浜から磐田に移籍した元日本代表MF中村俊輔(38)は敵地でのC大阪戦で初陣を迎える。初の国内移籍を決断した中村は、トップ下で先発することが確実だ。プロ21年目のシーズンへと向かう天才レフティーがスポニチ本紙に手記を寄せて、移籍を決断した理由、新天地に懸ける思いを語った。

 今回の移籍は挑戦と捉えている。慣れ親しんだ環境だったとはいえ、違和感を抱えたままサッカーを続けることはできなかった。小さい頃からサッカーを大切に思っている自分にとって、そしてひとりのサッカー選手として、真摯(しんし)にサッカーと向き合うために必要な決断だった。

 人生初の国内移籍。周りからは違和感があると言われたけど、言葉も通じるし、今までの移籍と比べて、チームに合わせるのはそこまで難しくないと思う。だからこそ、逆にプレッシャーはある。海外は毎年、多くの選手が入れ替わり、新チームみたいになるけど、日本は違う。その分、ジュビロに、ジュビロ色に自分が入るという難しさを感じている。

 今年の6月で39歳になるけど、トップレベルのプレーをし続けなくてはならないプレッシャーもある。だから一年間通してのパフォーマンスより毎日の練習、一試合、一試合のパフォーマンスが、自分の中で重要になる。

 実は、まだ移籍した実感はあまりない。シーズンに入って、チームが困難に陥り、なんとかしないと、どうにかならないかと思ったときに、ああ移籍してきたんだなあと感じるような気がする。とにかく、今の一番の目標は、社長、フロント、監督、サポーター、チームメート、みんなに自分を獲って間違いなかったと思わせること。獲得してもらうとき、名波さんから、「年齢じゃない。教材になってほしい」と言われた。具体的には分からないけど、チームが再び黄金期を目指している中で、勝利に貢献するとか年俸以上の働きをするとかというのではなく、何かをここに残したい。

 今は毎日が刺激的で、高校時代に戻ったかのように、純粋にサッカーを楽しめている。試合しました、勝ちました、負けました、ボーナス出ました。自分の中で、それはスポーツではない。まさかこの年でそんなことを感じるとは思わなかった。残りそれほど長くない現役生活。自分が何歳までやるか、どういう終わりにしたいかは、あえて想像しないようにしている。それをやると、本当にそういう感じになるから。単純に良いプレーをして、シーズンが終われば、来年もいける、となる。去年はケガとかもあって、本当に二度と味わいたくない悔しさを味わった。とにかく悔いのないように、燃え尽きたい。悔いのないというのは、最低ライン。自分次第だけど、燃え尽きて終われたら、それは最高。今年はFKだけではなく、流れの中でゴールも取りたいし、30試合以上は出たい。(ジュビロ磐田MF)

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2017年2月25日のニュース