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パリSG“3度目の正直”エメリ監督&新司令塔でバルサに雪辱だ

[ 2017年2月14日 08:46 ]

パリSGが獲得したドイツ代表のドラクスラー
Photo By ゲッティ=共同

 欧州チャンピオンズリーグ(CL)は、16チームによる決勝トーナメント(T)が14日に開幕する。注目は初の頂点を目指すパリ・サンジェルマン(SG=フランス)。初日の1回戦第1戦で、ホームにバルセロナを迎え撃つ。1月の補強の効果で調子を上げており、13年、15年といずれも準々決勝で敗れた因縁の相手にリベンジを狙う。日本代表MF香川真司(27)が所属するドルトムントは、同日に敵地でベンフィカ(ポルトガル)と対戦する。

 決勝トーナメント幕開けにふさわしいビッグカードだ。パリSGが14日にホームで激突するのが因縁のバルセロナ。決勝Tでは最近5年で3度目の顔合わせだ。13年の準々決勝は2戦合計3―3ながらアウェーゴール差で敗退。15年の準々決勝は2戦合計1―5で敗れた。13日の前日会見でエメリ監督は「最も重要なのは1対1で勝つこと。さもなくば戦術の意味はない」とデュエルをバルサ撃破の鍵に挙げた。

 キーマンは1月に加入したばかりのドイツ代表MFドラクスラーだ。移籍金3600万ユーロ(約44億円)とされる23歳司令塔は、デビューから公式戦5試合で4得点。新天地に素早く順応して攻撃を活性化させた。FWカバーニは10日の国内リーグ・ボルドー戦で2得点を挙げるなど最近公式戦6試合で9得点。ドラクスラーと入れ替わりで控えが増えたMFディマリアも奮起し、ボルドー戦で1得点を挙げた。

 指揮官が「順応が早く、プレーの質は素晴らしい。成功したいという強い決意も持っている」と絶賛するドラクスラーの波及効果で、17年の公式戦は9勝1分け無敗と絶好調。国内リーグ前半戦3位の不振から完全に脱出し、首位モナコと勝ち点3差の2位に浮上した。11年からカタール王族が実質オーナーを務める金満クラブは、リーグ4連覇中。過去3年は国内3冠とタイトルを独占してきた。昨夏、新監督にスペイン人のエメリ氏を招へい。しかし、エースのFWイブラヒモビッチの移籍、ディマリア、MFパストーレら主力のケガや不調、FWヘセ、MFベンアルファら補強の失敗などが重なって、前半戦は新指揮官の本領を発揮できていなかった。

 エメリ監督はまだ45歳ながら、昨季までセビリアを欧州リーグ3連覇に導いており、大会は違うとはいえ欧州舞台での手腕は折り紙付き。「セビリア時代にバルサとたくさん対戦している。相手の弱点を指摘してくれるはずさ」という主将のDFチアゴ・シウバの期待に、若き名将は「相手をよく知っていることはアドバンテージ」と自信をのぞかせる。メッシら強力攻撃陣を封じ、今度こそバルサを破る秘策はあるのか。その手腕に大きな注目が集まりそうだ。

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