ファンバステン氏、過激改革案“オフサイド廃止”「得点増えて魅力的に」

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サッカーのルールが劇的に変わる可能性が浮上した。FIFA技術部門の責任者で、元オランダ代表FWのマルコ・ファンバステン氏(52)が18日、AP通信などの取材に対し、規則改定の試案を披露。オフサイド廃止、前後半制から4クオーター制への変更、10分間の一時退場(シンビン)を命じるオレンジカードの導入、選手の公式戦出場を年間60試合程度に制限、延長戦廃止とペナルティーシュートアウト戦の導入などを挙げた。規則変更には、競技規則を定める国際サッカー評議会(IFAB)の承認を得る必要がある。
FIFAの技術部門トップが、サッカーを根本から変える可能性がある過激な改革案をぶち上げた。昨年9月に就任したファンバステン氏による試案について、AP通信は「論争を呼ぶだろう」、スペイン紙スポルトは「革命的」、英紙サンは「奇怪な」と表現した。
中でも、物議を醸しそうなのが「オフサイド廃止」だ。1925年に導入された現在のルールでは、攻撃側の選手は、相手最終ラインの裏で相手GKと1対1となるような位置(オフサイドポジション)で、後方からパスを受けると反則となる。これが廃止となれば、FWはオフサイドポジションを気にすることなくプレーでき、相手ゴール前に居座り続けることも可能となる。守備側はオフサイドトラップなどの戦術は使えなくなる。
ファンバステン氏の提案理由は、サッカーをより魅力的にするためだという。「現在のサッカーは、9〜10人の選手がゴール前を守ってハンドボールのようになっている。狭いスペースでプレーを余儀なくされ、得点するのは難しくなっている」と課題を挙げた上で「オフサイドなしでプレーすれば、より得点が生まれる可能性が増える。フィールドホッケーで、オフサイドが廃止されたが問題はなかった」と説明する。
また近年の大きな問題として、選手の疲労を挙げて「試合数が多すぎる。最大75試合ほど公式戦に出るため、6月に大きな大会があっても最高のプレーができない」と指摘。選手の公式戦出場を年間60試合程度に制限し、延長戦廃止などで、選手がピッチで力を発揮できる、より良い環境を整えたいという。
アーセナルのベンゲル監督は19日、「オフサイドは、チームスポーツの大きな特性である一体感、知性を必要とする」と廃止に反対。ファンバステン氏は「多くの人が反対するだろう」と反発を予想した上で、サッカーの発展のために議論を深めたい考え。過激な提案が、今後どういった改革につながるか注目だ。
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