×

前橋育英、5戦完封 黄×黒ユニのタイガー軍団 1点死守

[ 2017年1月8日 05:30 ]

第95回全国高校サッカー準決勝   前橋育英1―0佐野日大 ( 2017年1月7日    埼スタ )

<高校サッカー準決勝 前橋育英・佐野日大>前半30分、決勝ゴールを決めた前橋育英・高沢(左から2人目)はイレブンと喜ぶ
Photo By スポニチ

 前橋育英が鉄壁の守りで初優勝に王手をかけた。前半30分、相手最終ラインの裏に出たボールをFW飯島が折り返し、MF高沢が右足ダイレクトでゴール右へ流し込んだ。追加点は奪えなかったが、この虎の子の1点を守り抜いた。

 守備陣は最後まで隙を見せなかった。累積警告で準々決勝は出場停止だったDF角田が鉄壁ラインに復帰。守備の要として山田監督からの信頼も厚い角田は「(準々決勝では)チームに迷惑をかけてしまった。埼スタに連れてきてもらったという思いで今日のピッチに立った」と1―0での勝利に笑顔を見せた。2戦連続で先発をつかんだDF小山は佐野日大のFW長崎のシュートを防ぐ活躍。「今は体を張って無失点優勝をするだけ」と冷静に頂点を見据え、前半28分にビッグセーブを見せたGK月田は「普段の練習の積み重ね」と胸を張った。

 強固な守備は成長の証だ。昨年春にはプリンスリーグで4連敗し、夏の高校総体ではまさかの県予選初戦敗退。チームは空中分解寸前で「史上最弱世代」と呼ばれることもあった。山田監督の発案で部員、スタッフ全員で“150人ミーティング”を敢行。10人前後のグループに分かれて意見を集約し、約1カ月にわたって話し合いを重ねてうみを出し切った。内容は戦術や采配だけにとどまらず、授業態度や自転車の乗り方などの私生活にも及んだという。

 地域や学校など「みんなに応援してもらえるチーム」を目指して意識改革が行われ、MF長沢は「このミーティングが切り替えのきっかけになった」と振り返る。集大成の決勝でも「絆」の強さを見せつける。

続きを表示

2017年1月8日のニュース