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37歳・FC東京MF羽生、千葉へ10年ぶり復帰 「最後の野心」でJ1昇格を

[ 2017年1月5日 10:14 ]

FC東京から古巣の千葉へ完全移籍での復帰が決まったMF羽生
Photo By スポニチ

 FC東京の元日本代表MF羽生直剛(37)がJ2千葉へ完全移籍することが決定し、5日、両クラブから発表された。羽生は2002〜07年まで千葉(04年まで市原)でプレーしており、10年ぶりの古巣復帰となる。

 千葉県出身の羽生は県立八千代高から筑波大を経て02年に市原に加入。当時のオシム監督の下で主力としてプレーし、05、06年にはナビスコ杯連覇に貢献。06年には日本代表監督に就任したオシム氏によって代表に初選出を果たし、07年アジア杯など国際Aマッチ17試合に出場した。08年にFC東京に移籍すると、09年ナビスコ杯、11年天皇杯制覇を経験した。通算成績はJ1が344試合29得点、J2が37試合5得点。

 両クラブを通じてコメントを発表し、FC東京を通じては長文のメッセージで移籍を決断するまでの経緯と心情を告白。クラブ、監督や選手とスタッフへの感謝を明かしたうえで、「今回の決断は自分や家族にとって簡単なものではありませんでした。慣れ親しんだFC東京から離れることは、自分の周りにいる多くの人は望んでいなかったのだと思います。その中で自分を突き動かしたものは、引退するまで野心を持ったサッカー選手でいたいということです。FC東京に在籍していれば、新シーズンにも最年長選手としての居心地の良い居場所があり、試合に出ても出なくても今まで通り優しくしてくれるファン・サポーターのみなさんがいる。そんな一年を過ごした後に引退。楽だろうけれど、何かが違う。そう思いました。37歳になった僕のチャレンジは決して平坦なものではないし、この移籍に対してポジティブな声ばかりではないけれど、それもすべてひっくるめてのチャレンジです。プロの世界は、自分で道を切り拓き、自分で歴史を作っていかなければならないところだと思います。最後の一年になるかもしれないという決意で臨む僕の戦いは、本当に本当の集大成であり、『もう走れない!』と思うくらいにきちんと出し切りたいと思います」と新天地を求めるまでの思いを告白した。

 そして「みなさんが僕に送ってくれたご声援は確実に僕の心と体を動かす原動力となっていましたし、だからこそ今があり、この移籍が実現したのだと思っています。みなさんと、また笑顔で再会できる日を楽しみにしています。そして、クラブの発展、リーグ制覇を心から願っています。本当に今までありがとうございました」とサポーターへの感謝を明かした。

 千葉を通じては「私がジェフを2007年シーズンをもって離れてからも、ジェフにはジェフの歴史があり、私自身は37歳になりました。このような状況での移籍は、ポジティブな声だけではないと思います。私自身もこの話を頂いた時に、今のジェフのために自分に何ができるのか、自問自答を繰り返し、すぐに答えを出すことはできませんでした。ただ、最後は、自分がこの1年、ジェフの昇格のために、強烈な努力をしていければ、安易な考えで戻って来たわけではない事、そして、ジェフの遺伝子が自分には存在する事を示せると思い、その全てが自分自身の最後のチャレンジ、最後の野心にふさわしいと考えました。常に昇格へのこだわりを持ち、自分の今までの全てをぶつけさせて頂きます。どうぞよろしくお願い致します」とメッセージを送っている。

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2017年1月5日のニュース