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駒大高“鹿島魂”で初の4強へ 世界を驚かせた勝者のイズム継承

[ 2017年1月5日 05:30 ]

第95回全国高校サッカー選手権準々決勝   駒大高(東京A)―佐野日大(栃木) ( 2017年1月5日    フクアリ )

初の4強進出に向けて意気込む高橋主将(最前列左)、長井(同右)、鈴木(最後列中央)ら駒大高イレブン
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 “鹿島魂”で8強の壁を越える。準々決勝4試合が5日に行われ、駒大高(東京A)は佐野日大(栃木)と互いに初の4強入りを懸けて激突する。同校の園部大介GKコーチ(34)は2015年まで鹿島のジュニアユースでGKコーチを務めていた。同コーチからJクラブ最多19冠を誇る鹿島の勝者のイズムを注入されたイレブンが、歴史を変える戦いに挑む。

 駒大高が世界を驚かせたメンタリティーを受け継ぎ、初のベスト4入りに挑む。10年度に同校のGKコーチを務めた後に、鹿島のジュニアユースコーチに転じていた園部氏が、15年度から再び同校のGKコーチに就任。園部コーチを通じて、鹿島の強さの秘密がチームに伝えられている。

 GK鈴木も刺激を受けた一人だ。昨年夏、同コーチから「もっと切磋琢磨(せっさたくま)してやれ」と仲の良いGK征矢とのグラウンド内でのライバル意識の希薄さを指摘された。園部コーチは鹿島ユース出身で、右足を捻挫した3学年上のGK曽ケ端が左足一本だけでもゴールを守る姿を見てきた。正GKに定着した鈴木は「練習に対する姿勢を指摘してもらった」と感謝する。

 他にも鹿島の主将を務めるMF小笠原がトレーナーにマッサージを頼るのではなく「自分でやらなきゃいけない」ととにかく自己管理に厳しかったという話に選手たちは感銘を受けたという。準々決勝以降は中1日で試合をこなすハードな日程になるが、調整に抜かりはない。この日は都内の同校グラウンドで調整を行い、主力組は20分間のジョギングなどで決戦に備えた。

 相手の佐野日大とは昨年12月18日には練習試合を行い駒大高はセットプレーから得点を奪って1―1で引き分けた。敵は堅守が特長だが、駒大高も東京都予選から6試合連続完封中。「ゼロに抑えて、セットプレーから1点、2点取って勝つのが理想」とGK鈴木は力を込めた。大野監督が「これだけのメンバーがそろったのは初めて。19年間見た中でも(技術は)最高レベル」と太鼓判を押すイレブン。勝者のイズムを胸に頂点を目指して突き進む。

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