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東福岡 連覇へ堅守発進!辛勝も相手にシュート1本も許さず

[ 2017年1月3日 05:30 ]

第95回全国高校サッカー選手権大会第3日   東福岡(福岡)1―0東邦(愛知) ( 2017年1月2日    等々力 )

<東福岡・東邦>後半16分、ヘッドでゴールを決める東福岡・藤井
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 東福岡(福岡)が苦しみながら2連覇へ発進した。東邦(愛知)を1―0で下し、4大会連続の16強入り。後半16分、J1鹿島入団が内定しているDF小田逸稀(3年)の左クロスがさく裂。ニアサイドでFW藤井一輝(3年)が頭で合わせて先制し、接戦をものにした。

 独特の緊張感が漂う初戦を乗り越えた。優勝候補の東福岡は、堅守速攻の東邦に苦しめられた。森重潤也監督(51)は「初戦を突破して、ほっとしたというのが正直な気持ち」と安どの表情。4大会連続で16強入りを決めた。

 難局打開の一手はやはり伝統のサイド攻撃だ。後半16分、DF小田がMF鍬先とワンツー。ふわりと浮いたエンドラインを割りそうな球に食らいつき、左足でクロスを供給した。これにFW藤井が頭で合わせ、渇望した先制点をもぎ取った。小田は「浮いたボールだったので、しっかりミートすることを考えた。天然芝なので追いつくと思った。(藤井)一輝が決めてくれて良かった」と振り返った。

 常勝軍団J1鹿島に刺激を受けた。入団が内定している鹿島の天皇杯をテレビ観戦。延長の激闘に「鹿島の勝者のメンタリティー、したたかさを感じた。各ポジションの仕事をきっちりやっていた」と触発された。「相手が嫌がってたので何度もチャレンジした」と執拗(しつよう)に得意のオーバーラップでチャンスを演出。左サイドバックで先輩の日本代表DF長友ばりの存在感を放った。

 教訓が生きた。高校総体では初戦の2回戦で昌平(埼玉)に2―3で逆転負け。「初戦の難しさを感じた。優勝だけ見ていた」と反省し、今大会は目の前の1試合に集中する。堅さはあったのものの「DF陣がじれずに前線を信じていた」。相手にシュートを1本も許さず、強固な守備が勝利に導いた。

 3日の3回戦は鹿児島城西との九州対決だ。相手DF陣に高さがあり、サイド攻撃が鍵を握る。小田は「ブロックで引いてくる相手に攻撃しないといけない」と気を引き締めた。2連覇へ、東福岡の戦いは始まったばかりだ。

 ≪呼吸ぴったり藤井が千金弾≫ DF小田と呼吸ぴったりのエース藤井が決勝点を挙げた。「GKより先に触る意識だった。体で入れるくらいの気持ちで行った。前半はシュートを外して迷惑をかけたので、決めないとという一心だった」。前半の決定機を逃しただけに、試合後も表情は硬かった。空中戦が予想される鹿児島城西戦へ「次は早い段階で決めて、チームを楽にしたい」と大爆発を誓った。

 ▼東邦DFアピアタウィア 力の差を感じた。大学で力をつけて頼られるセンターバックになりたい。チャンスがあればプロを目指したい。

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2017年1月3日のニュース