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C大阪U23 もの足りなかったJ3参入1年目 台頭する若手が見たい

[ 2016年12月14日 11:30 ]

 昇格プレーオフの末にJ1復帰が決まったC大阪の練習場では、今も選手たちが汗を流している。トップチームはオフに入ったものの、今季からJ3に参入したU―23チームの練習は17日まで。日本代表MF山口やDF松田らトップの主力も加わる中、大熊裕司監督のもと、23歳以下のメンバーが来季の飛躍に向けてレベルアップに取り組んでいる。

 誰ひとり、今季の成績に満足している選手はいないだろう。参入1年目となったJ3は、8勝8分け14敗で16チーム中12位。加えて、J3での活躍によりトップチームに“昇格”する選手は多く現れなかった。J3で右サイドバックを主戦場に30試合中27試合に出場したプロ4年目のMF小暮大器(22)は、トップでは1試合もメンバー入りを果たせず。プロ1年目にはJ1で出場機会も得ていただけに「(今季は)チームに貢献することができなかったし、悔しいシーズンだったとしか言えない」と振り返る。

 昇格プレーオフ決勝の岡山戦。ゴール前のこぼれ球を詰めて決勝点を奪ったMF清原翔平(29)は、今季の序盤戦ではトップの戦力になり切れず、U―23のオーバーエージ枠としてJ3の試合に出場していた。這い上がった選手がいるだけに「自分たちにもチャンスがあると思っている」と小暮。「(J1復帰は)うれしかったです。ただ、うれしかったけど、試合に出られていないんで…」。昇格の瞬間も、手放しで喜ぶことはできなかった。

 来季は尹晶煥(ユン・ジョンファン)氏が新監督に就任することが決まった。J1で戦う新シーズンに向けて積極的な補強に乗り出しているとはいえ、多くの人材を輩出してきた育成組織を持ち、かつ自前の選手をトップでも育ててきたC大阪だからこそ、やはり選手育成がチーム力のベースとなる。小暮だけでなく、GK安俊洙(アン・ジュンス)、DF池田、温井、庄司、MF木本、丸岡、阪本、西本、FW米沢、沖野、U―19日本代表FW岸本ら、飛躍が期待される選手はいっぱいいる。J3経由で台頭してくる若手を、来季はもっと多く見てみたい。(西海 康平)

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2016年12月14日のニュース