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【山雅の宿題】(2)反町監督「呪われている」 故障者続出に歯止めかからず

[ 2016年12月1日 15:15 ]

左ウイングバックとして期待されたDF那須川だったが…
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 今季の松本はケガに泣かされ続けたことも昇格を逃した理由の一つだ。故障者が復帰しては新たに離脱する選手が出た1年。反町監督は「1歩進んで2歩下がるだ」と嘆いた。10月末には10人が全体練習を回避し、実戦形式では数合わせで起用せざるを得なかったスタッフまで負傷した。

 開幕直後はFWオビナを含めた4人の攻撃陣が別メニュー。この苦境は3月30日にJ1鹿島から期限付き移籍でFW高崎を獲得したことで乗り越えた。最後まで苦しんだのは「呪われている」と指揮官が漏らした左ウイングバック。期待されたDF安藤、DF那須川は負傷離脱を繰り返した。そのために本職ではないMF石原、MF飯尾、リーグ終盤に3バックの左に固定したMF喜山を「苦肉の策」と起用した。最終的にこの位置で20試合以上先発した選手はゼロと固定できなかった。

 チームは今季、選手の体調管理を徹底していた。12年の31人を下回る28人という少数精鋭で始動したためだ。1月18日のキャンプ初日、大雪の影響で合宿地の御殿場までバスで7時間以上かけて移動した際には指揮官自ら選手に「しっかり風呂に入っとけよ」と細かい指示まで出したほど。6月以降は疲労軽減のため2部練習を1部に変更することも多かった。

 それでも故障者続出に歯止めがかかることはなかった。選手数の問題なのか、トレーナー増員や最新鋭器具の導入が必要なのか。戦力を整えたとしても、それを十分に生かせる環境がなければ、昇格は見えてこない。

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2016年12月1日のニュース