チェルシー復活描いた“コンテ” 伊の名将が能力引き出し首位浮上

[ 2016年11月22日 10:05 ]

プレミアリーグ第12節 ( 2016年11月20日 )

的確な人材登用でチェルシーの進撃を演出しているコンテ監督(AP)
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 イタリアの名将に率いられたチェルシーの勢いが止まらない。20日、敵地でミドルズブラを1―0で破り、すべて無失点で6連勝。勝ち点を28に伸ばし、今季初めて首位に浮上した。今季から前イタリア代表指揮官のアントニオ・コンテ新監督(47)が就任。プレミアリーグ初挑戦で、昨季10位に低迷した14~15年のリーグ王者を劇的に復活させた手腕とは。

 1点あれば、今のチェルシーには十分だった。前半41分にFWジエゴ・コスタが先制ゴール。左CKからの浮いたこぼれ球を、左足ボレーで今季リーグトップの10点目を決めた。このリードを最後まで守り切り、コンテ監督は「2連敗の後に6連勝。しかも、1点も失っていないのは驚きだ」と喜びを語った。

 危機からV字回復した。新指揮官は開幕3連勝と好発進したが、9月に2連敗。英メディアで解任説が浮上する中、4バックからプレミアリーグでは珍しい3バックへのシステム変更が的中した。セリエA3連覇したユベントス、イタリア代表を率いた際は3―5―2布陣を多用したが「このチームと選手に合う」と新たに3―4―3を採用し、そこから6連勝。しかも17得点無失点と圧倒的な内容で、先月30日に対戦したサウサンプトンの日本代表DF吉田は「3バックも凄く連動していた」と証言した。

 新布陣で選手の潜在能力を引き出した。特にベルギー代表MFアザールは前節まで4戦連続5発と爆発。昨季リーグ4点に終わり、チーム低迷の原因とされた背番号10を復活させた。中盤左から3トップ左に位置変更し、より攻撃に専念させたことが奏功。アザールは「(中盤左に)アロンソがいるので守備に追われない。前線に残れるし自由がある」と感謝した。

 コンテ監督が求めるのは「チームのためにハードワーク」。FWや攻撃的MFでプレーしてきたモーゼスを右ウイングバックにコンバート。左のアロンソとともに豊富な運動量を武器に攻守両面で快進撃を支える。昨季レスターの初優勝に貢献した新加入のMFカンテは、3バック中央のダビド・ルイスとともに堅守の要となっている。走れる状態を維持するため、指揮官が強調するのは食事の重要性。「ピザ、ケチャップ禁止令」という英紙報道は否定したが「炭水化物、タンパク質、脂肪のバランス良い摂取を選手に助言している」。食事改善で、ケガが多いFWジエゴ・コスタも好調を維持している。

 各国の名将がしのぎを削るリーグで今季初めて首位に浮上。「優勝候補かどうか話すのは早すぎる」と謙遜したが、イタリアの戦術家が率いるチェルシーが序盤の主役に躍り出たことは確かだ。

 ≪11年~ユーベ3連覇導く≫ ◆アントニオ・コンテ 1969年7月31日、イタリア生まれの47歳。現役時代はMFで地元レッチェ、ユベントスで活躍。イタリア代表では94年W杯と00年欧州選手権の準優勝に貢献。監督デビューは07年のセリエBアレッツォで、バリ、シエナなどを経て、11年から指揮した古巣ユベントスをリーグ3連覇に導いた。14年からイタリア代表を率いて、16年欧州選手権は3連覇を狙ったスペインを破り8強入り。チェルシーとは3年契約。

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