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一番強いのは浦和!柏木先制弾!ドローも年間勝ち点1位決定

[ 2016年11月4日 05:30 ]

明治安田生命J1第2S第17節 ( 2016年11月3日    埼玉 )

<浦和・横浜>後半21分、左足でネットを揺らす柏木(右)とそれを祝福する(左から)武藤、李、槙野

 明治安田生命J1第2ステージ(S)第17節は3日に各地で行われ、第2S王者の浦和はホームで横浜と1―1で引き分け、年間勝ち点1位を確定させた。後半21分に日本代表MF柏木陽介(28)がこぼれ球を押し込む先制ゴールで主導権を握り、リーグ最多タイ記録となる年間勝ち点74に積み上げた。10年ぶりのリーグ制覇を目指す浦和は今月29日、12月3日のチャンピオンシップ(CS)決勝に駒を進め、川崎F―鹿島の同準決勝の勝者と対戦する。 

 浦和の年間勝ち点1位を告げる笛が鳴ると、一瞬の静寂が会場を包む。勝ち点1差で追う川崎FがG大阪に敗れたことを確認すると、5万6841人が集結した埼スタが揺れた。最終節までもつれた川崎Fとの首位争いに終止符を打ち、ピッチ上の選手は誰彼かまわずハイタッチ。ゴール裏の応援席には、優勝シャーレに見立てたコレオグラフィー(人文字応援)が出来上がり、チームを祝福した。「これまで悔しい思いをした分、うれしい。みんなで一つになって喜べた」。柏木は声を弾ませた。

 年間勝ち点1位への総仕上げは、司令塔の左足だ。0―0のまま迎えた後半21分、左サイドから持ち上がった柏木が、中央の関根へ展開。李とのパス交換から放った関根のシュートに詰め、左足で先制弾をぶち込んだ。同40分に振り出しに戻されたが、そのゴールがなければリーグ最多タイの勝ち点74には届かなかった。リーグ出場12戦ぶりの今季5点目はJ1通算50点の節目。サポーターから「浦和の太陽」と評される28歳は「最終節でゴールという結果が出て良かった」とうなずいた。

 確かな自覚と責任がある。10年に広島から移籍。期待に応えられず、チームも低迷した。「広島に帰れ」と痛烈なヤジを浴び、自身のブログには「死ね」などという心ない投稿を目にしたこともある。だが、後には引けなかった。今季から日本人16年ぶりとなる背番号10をつけた。日本代表としてもフル稼働する厳しい日程の中でも、浦和の中心として貢献することに必死だった。「偉大な選手が背負ってきた背番号なので。背番号10になって年間1位を獲れてうれしい」。柏木は充実感を漂わせた。

 CSシード権を獲得した浦和は、川崎F―鹿島の勝者を迎え撃つ。「CSで2勝して、絶対チャンピオンになって優勝を喜びたい」。その先には、さらなる目標もある。「日本を代表する背番号10として(クラブW杯で)レアルとか世界と戦いたい」。4日にメンバーを発表する日本代表のハリルホジッチ監督も視察に訪れた中で、浦和の司令塔がさらなる活躍を予感させた。

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2016年11月4日のニュース