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小林祐希、地味に神ってる!!蘭デビューからの公式戦不敗9に伸ばす

[ 2016年11月1日 08:30 ]

<ヘーレンフェイン・アヤックス>パスを出すヘーレンフェインのMF小林(右)

 不敗神話継続だ。今夏にJ1磐田からオランダ1部ヘーレンフェインに移籍したMF小林祐希(24)が30日、アウェーでフェイエノールト戦にフル出場。無敗の首位を相手に2―2で引き分け、自身デビューからの公式戦不敗を9試合(7勝2分け)に伸ばした。リーグ戦は7試合連続先発で、まだ得点とアシストはないが、昨季12位だった中堅チームの4位躍進に陰で貢献。日本でのトップ下からボランチへのポジション変更に適応し欧州初挑戦で早くもチームに欠かせない存在となっている。 小林 日程と成績

 地味にスゴイ活躍だ。開幕9連勝を飾るなど好調な名門を相手に価値あるドロー。小林はオランダ移籍後負け知らずで「凄いと思う。俺が“持っている”のかも」と胸を張った。

 陰の働きで貢献した。前半5分の先制点は「起点は俺」。中盤左サイドでパスをつないだ後に猛ダッシュ。「監督の戦術通り」の動きで相手を引きつけ中央にできたスペースをラーションがドリブル突破しゴーチャネジハドのゴールにつながった。守備では後半32分には元オランダ代表FWエリアを止め「守備の1対1という部分でも“意外と戦えるな自分”って思った」と足をつりながら最後まで体を張った。地元紙テレグラフには週間ベスト11に選出された。

 「俺(の本職)はボランチじゃない。もっとゴール付近でプレーしたいけど、監督が求めるものもあるし葛藤している」と悩みながら新ポジションに適応してきた。磐田時代はトップ下で、今季J1に24試合に出場し5得点4アシスト。しかし移籍後に得点、アシストがないのは役割が「守備的MF」だからだ。「自分のやりたいプレーじゃない」と言いながらも「この経験はトップ下でも絶対に生きる」と成長の機会ととらえ挑戦。「カバリング、セカンドボール、切り替え、体を張るところ、プレス。自分の得意でないところで成長してきている」という。

 コミュニケーション能力も大きな武器だ。自他ともに認めるビッグマウスで物おじしない性格。初の海外移籍でも英語で話しかける姿を、ストレッペル監督は「質問好きな若者」と表現する。デビュー戦だった9月10日のトゥエンテ戦で負傷者が出た際にポジションの修正を同僚に指示するなど、若いチームの中でリーダーシップを発揮。「ポジティブな発言や行動、積極的な姿勢をみんなが受け取ってくれている。傲慢(ごうまん)とかじゃなくて、俺の影響は相当でかいと思う」。

 オランダで得た経験、成長を日本代表で発揮できる自信がある。「俺は(強豪の)フェイエノールト、PSV、アヤックスとやっている。誰が来ても全然怖くない。呼ばれれば喜んで、自信を持って行ける」。苦境にあるハリルジャパンに必要なのは“負けない男”なのかもしれない。

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2016年11月1日のニュース