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東京五輪世代・小川が希望の2発!決めた5大会ぶりU―20W杯

[ 2016年10月25日 05:30 ]

<日本・タジキスタン>5大会ぶりのU―20W杯出場を決め喜ぶイレブン
Photo By 共同

 U―19アジア選手権の準々決勝が24日にバーレーンのマナマで行われ、日本はタジキスタンに4―0で勝利を収めた。上位4カ国に与えられるU―20W杯の出場権を、06年大会以来5大会ぶりに獲得した。U―20W杯は来年5~6月に韓国で開催される。日本は前半8分と後半28分にエースのFW小川航基(19=磐田)が2得点を挙げる活躍をした。27日の準決勝はベトナムと対戦する。

 東京五輪世代が、10年ぶりに世界への扉をこじ開けた。途中出場したDF初瀬がピッチからベンチ方向へダッシュしたのを皮切りに、イレブンが一つの輪になり抱き合う。この日2得点を決めたFW小川は「プレッシャーもあったので、本当にホッとしている。ここまできたら優勝するべき。必ず優勝します」と充実の汗を拭った。

 気温34・7度の暑さの中、立ち上がりから主導権を奪った。前半8分、MF堂安の右クロスからFW小川がヘディングで先制。11分後には「やるしかないし、過去の先輩たちが悔しい表情を浮かべて試合を終えているのを見てきた」とW杯出場への強い思いを抱いていた堂安が追加点を奪った。後半28分には小川が自ら得た直接FKを仕留め、試合を決定づけた。

 過去4大会とも敗れてW杯への道を閉ざされてきた“鬼門”の準々決勝で、圧巻のゴールラッシュだ。メンバーには所属クラブでの出場機会がない選手が多い。2年前の大会でコーチだった内山監督の下、代表活動を増やして試合勘を補い、海外遠征も頻繁に行ってきた。ミーティングで、指揮官は「歴史をつくる」と繰り返した。選手たちもその思いに応えた。引いて守る相手にパスをつないで仕掛け続けた。

 日本が前回U―20W杯出場権を獲得したのは準優勝した10年前の06年大会。“調子乗り世代”と呼ばれたこの年代の中心選手は、DF槙野、MF柏木、MF香川、DF森重らで、現在W杯アジア最終予選を戦う日本代表の中心メンバーたちだ。それから10年。「自分たちが出れば、東京五輪にもみんな期待を向けてくれる」。堂安が話していた通り、東京五輪世代がまずは大きな結果を残した。

 ▼内山監督 プレッシャーのかかる中で、よく頑張ってくれた。チャレンジャーとして、自分たちで歴史をつくっていこうと話していた。出場権を獲れてうれしい。(準決勝ベトナム戦に)気持ちを切り替えて、もう少し成長しながら戦っていきたい。

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