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興梠 プロ初ハットでV王手!3年ぶり“頂上決戦”導いた

[ 2016年10月10日 05:30 ]

YBCルヴァン杯 ( 2016年10月9日 )

<浦和・FC東京>後半8分、浦和・興梠がPKでハットトリックを達成し、スタンドに向かって指を3本突き上げる
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 準決勝第2戦の2試合が行われ、浦和はホームでFC東京に3―1で勝ち、2戦合計5―2で決勝進出を決めた。興梠慎三(30)がハットトリックを達成し、チームを13年以来3年ぶり4度目の決勝へ導いた。G大阪は1―1で横浜と引き分けたが、アウェーゴール数で2年連続の決勝進出を決めた。決勝は15日に埼玉スタジアムで行われる。 試合結果  決勝トーナメント表

 電光掲示板に並ぶ3つの“興梠慎三”の名前。「これがハットトリックか」。掲示板を見上げながら興梠は、自身初の快挙達成を実感した。

 第1戦は敵地で2―1と勝利を収め、ホームでの第2戦も序盤からペースをつかむ。前半24分にペナルティーエリア前の中央スペースで青木から高木とつなぎ、空いたスペースに走り込んでいた興梠が合わせて先制。「僕たちがやりたかったサッカーができた」と振り返った。さらに14分後の38分、ペナルティーエリア中央の武藤から右サイドの駒井へつなぎ、またも走り込んでいた興梠が左足で押し込みリードを広げた。

 ハットトリック達成はPK弾だった。後半8分、駒井がFC東京の小川に倒されPKを獲得。チームでのキッカーは、阿部か興梠と決まっているが、公式戦500試合出場を達成した阿部はベンチに温存していた。倒れたままの駒井に「蹴るぞ、PKだ」と声を掛けると、右足から放たれたシュートは相手キーパーの指先をすり抜けゴール左のネットを揺らした。プロ初のハットトリック達成。「サッカー人生で一度は経験したいこと」と喜びをかみしめた。チームにとっても09年11月21日のJ132節ホームでの磐田戦、エジミウソンが達成して以来約7年ぶりの記録達成となった。

 浦和は、13年以来3年ぶり6度目となる決勝に駒を進め、03年に獲得した初タイトル以来2度目の頂点を目指す。決勝の相手は宿敵・G大阪。興梠は「負ける気がしない。大事なところでいつも負けてきたので借りを返したい」と闘志を燃やしタイトル奪取を誓った。

 ≪プロ12年目で初ハット≫興梠(浦和)がハットトリックを達成。興梠はJ1リーグで歴代13位の通算98得点、天皇杯は10得点、ACLでは日本人歴代最多の14得点をマークしているが、1試合3得点以上は一回もなく、プロ12年目で公式戦初の達成となった。ルヴァン杯(旧ナビスコ杯)は通算14得点目。J1リーグと合わせると112得点目で、これは長谷川祥之と並ぶ11位タイ。100得点以上(計23人)でハットトリックを一回も達成してないのは遠藤保仁(G大阪=104得点、J1リーグ99得点)だけになった。

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