×

松本 痛恨ドロー…工藤3戦連続ゴール守り切れず

[ 2016年10月9日 05:30 ]

明治安田生命J2第35節 ( 2016年10月8日    松本 )

<松本・岡山>松本は後半42分、痛恨の失点を喫しドローに終わった
Photo By スポニチ

 勝ち点3がスルリと手からこぼれた。J2・2位の松本は4位の岡山と1―1で引き分けた。数的有利で1点をリードしていた後半42分、警戒していたセットプレーで痛恨の失点。MF工藤浩平(32)の3戦連続ゴールは実らなかった。順位は2位のままだが、勝った3位・C大阪との差は2に縮まった。

 あと3分だった。後半42分、左CKの折り返しにペナルティーエリア中央で待ち構えていたリオデジャネイロ五輪代表MF矢島が右足を一閃(いっせん)。後半7分に退場者を出して10人しかいない岡山勢が笑顔に包まれ、松本イレブンはぼう然。最終的に勝ち点1は死守したが、選手たちの顔は浮かなかった。

 この一撃以外は、相手より11本多い18本のシュートを放つなど、完全に主導権を握った。それだけに「誤算は特にない。セットプレーだけ。分かっていてやられた」と反町監督。6月12日の前回対戦でもセットプレーから2失点を喫していただけに「(失点は)全部セットプレー。我々の強さがつながってこない要因」と肩を落とした。

 悔しさは残るが、苦境の中、上位対決をドローで切り抜けられたとも言える。DF安藤やDF當間ら故障者が続出。フェリペ通訳らが練習の人数合わせのために参加している。そんな中、今節はリーグ戦で110試合連続フル出場していたDF飯田が警告累積で出場停止。代役に本来ボランチのMF岩間を起用せざるを得なかったが、指揮官は「オープンプレーで危ないシーンはなかった」と合格点を付けた。

 攻撃面でも今季5得点のFW山本が累積警告で欠場も、ボールを圧倒的に保持。好機をいくつも重ね、後半17分の決定機に「冷静になれた」という工藤がゴールを決めた。3戦連発で自身初のシーズン2桁得点。J2通算200試合目だった男が節目の一撃を決め、戦力ダウンに動じない選手層の厚さは感じさせた。

 3位・C大阪と勝ち点2差となる悔しいドローではあったが、「ケガや出場停止で苦しい台所事情の中、何とかやれた。今日の試合がボトム。これからは負傷者も戻ってくる。乗り越えて最後のカウントダウンに向かっていきたい」と反町監督は前を向いた。どん底で得た勝ち点1をJ1昇格につなげるためにも、次節16日の千葉戦は負けられない。

続きを表示

この記事のフォト

2016年10月9日のニュース