名古屋　残留圏へ１差！闘莉王アシストが２試合ぶり勝利呼んだ

明治安田生命Ｊ１第２Ｓ第１３節 名古屋２―１仙台

（9月25日 ユアスタ）
　開始早々、糸を引くようなロングパスを繰り出した。前半２分に後方からボールを運んだ名古屋ＤＦ闘莉王は、ハーフウエーライン付近から前線へと約４０メートルのフィード。飛び出した小川にピンポイントで届き、右足ダイレクトのシュートが均衡を破った。小川が「シュートを打ちたいところにボールが来た。完璧」という芸術的なアシスト。闘莉王が名古屋に２試合ぶりの勝利を呼び込み、１５位新潟に勝ち点１差と肉薄した。

　「久々だね」。復帰後３試合目で初めてアシストを記録した３５歳は笑顔を見せた。もちろん、本職の守備でも存在感は別格だった。前半２６分にはＦＷハモン・ロペスのシュートを体ごとブロック。制空権も譲らず、オウンゴールによる１失点のみにとどめた。８月途中から指揮を執るジュロヴスキー監督の下、チームとしての守備が改善され、その中心に闘莉王がいる。「（体が）しんどい。やばい」。試合後、苦笑いで振り返った表情には充実感が漂った。

　これで闘将の復帰後３試合は２勝１敗。それまでの２７試合で４勝しかできなかった名古屋が、明らかに息を吹き返してきた。残り４試合。今季初得点が決勝弾となった小川は「自分たちのやることは残留が全て。また次の試合に向けて準備していきたい」と気を引き締めた。Ｊリーグ元年から１部で戦い続けてきたクラブは残留が至上命令。降格圏脱出のために全力を注ぐ。