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出れば決める!武藤 出場2戦2発の頼もしい決定力

[ 2016年9月19日 05:30 ]

アウクスブルク戦の後半、ゴールを決め喜ぶマインツの武藤(奥)

ブンデスリーガ マインツ3―1アウクスブルク

(9月18日)
 マインツの日本代表FW武藤嘉紀(24)が18日、アウェーのアウクスブルク戦で今季2点目を決めた。1―0の後半22分に途中出場し、2トップの一角でプレー。2―1の後半36分、ゴール前のこぼれ球に鋭く反応し左足で決めた。日本代表では攻撃陣のポジション争いが激化する中、欧州2年目の武藤は、完全復活でクラブと代表での“W定位置獲り”を目指す。

 研ぎ澄まされた嗅覚だった。2―1の後半36分、右クロスに合わせたマリのシュートがDFに当たり転がると、鋭く反応したのが武藤だ。一瞬の隙を逃さず最後は左足で流し込んだ。8月27日のドルトムントとの開幕戦に続く今季2ゴール目。試合後は「アップをほとんどしていない状態での出場だったので(足に)乳酸がかなりたまりました」と“緊急出場”だったことを明かしたが、「出場時間が短いので一回のチャンスで点を取ってやろうと集中していた」と満足げに振り返った。

 欧州1年目の昨季は開幕3戦目で初ゴールを含む2点を決め、順調な滑り出しを見せた。昨年10月31日には、くしくも今回と同じ相手アウクスブルク戦でハットトリックを達成。その活躍に名門マンチェスターUが獲得に動いているとの報道もあった。だが、2月に右膝を痛め長期離脱。残りシーズンを棒に振った。リハビリ中は自らの体をもう一度見つめ直し肉体改造にも着手。完全復活を期して臨んだ今季は開幕直前に腰痛を発症するなど出遅れていたが、これでリーグ戦は2戦2発ときっちり照準を合わせてきた。

 今月の18年W杯ロシア大会アジア最終予選では約11カ月ぶりに日本代表にも復帰。不在の間にはリオデジャネイロ五輪代表FW浅野が台頭し、この日出番なしに終わったアウクスブルクの宇佐美、原口らとのポジション争いは激化している。武藤もうかうかしていられない状況となった。

 試合後「前線でしっかりキープしようと思ったけどできなかった」と課題も口にした武藤だが、ここから上昇気流を描き、クラブと日本代表でも定位置を奪いにいく。

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