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ハリル監督、日本人参謀を熱望 苦戦2戦で“パイプ役”の重要性痛感

[ 2016年9月8日 07:27 ]

タイから笑顔で帰路につくハリルホジッチ監督

W杯アジア最終予選B組 日本2―0タイ

(9月6日 ラジャマンガラスタジアム)
 日本代表はタイ戦から一夜明けた7日、本隊が中部国際空港着の航空機で帰国した。W杯アジア最終予選最初の2試合を終えて1勝1敗。苦難のスタートを受け、バヒド・ハリルホジッチ監督(64)は選手のパイプ役となる日本人コーチの重要性を痛感。リオデジャネイロ五輪で日本を率いた手倉森誠氏(48)と8日に話し合いを持ち、コーチ復帰の可能性を探るが、霜田正浩ナショナルチームダイレクター(ND=49)がコーチに就任する可能性も浮上している。

 解任危機を脱したハリルホジッチ監督が、チームの強化を加速させるために動く。リオ五輪で日本を指揮した手倉森氏と、8日に都内で会談。元A代表コーチで、昨年11月から五輪代表に専念した同氏と2人で話し合い、コーチ復帰の可能性を探る。西野技術委員長は「監督に、チームに戻ってきてほしいという思いがなければ、2人の話し合いは持たないと思う。サッカー観とか現状について話し合ってもらい(正式要請は)それからです」と語った。

 苦難のスタートとなったW杯アジア最終予選を受け、ハリルホジッチ監督は日本人コーチの必要性を痛感した。現在A代表には早川コンディショニングコーチと浜野GKコーチがいるが、練習中に監督と選手の間に入る機会が多いボヌベー・コーチ、モワンヌ・フィジカルコーチはフランス人で日本語での会話はできない。選手との距離が近く、成長が期待される浅野、大島らリオ世代の信頼も厚い手倉森氏は“潤滑油”として、うってつけの存在といえる。

 この日、都内のJFAハウスに姿を見せた手倉森氏は「日本サッカー界のために力を尽くしたい気持ちは強い」とした上で「どんな役割で必要とされているのか、直接、監督から聞きたい。(W杯アジア最終予選の)UAE戦、タイ戦は日本代表にとって試練だった。そこにいなくて、急に戻るのはどうなのかという思いもある」と語った。

 コーチ復帰が実現するかは流動的。手倉森氏との交渉が決裂すれば、霜田NDがコーチに就任する可能性もある。霜田NDはハリルホジッチ監督の招へい時に技術委員長を務めており、試合でベンチに入るなど信頼関係は強い。現在は技術委員長職から外れており、コーチ就任に支障はない。

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