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浅野 タイ戦先発急浮上!“正真正銘弾”で城超え狙う

[ 2016年9月5日 05:30 ]

本田(後ろ)が見つめる中、ボール回しをする(左から)浅野と吉田、遠藤

W杯アジア最終予選B組 日本―タイ

(9月6日 タイ・バンコク)
 6日にアウェーで18年W杯ロシア大会アジア最終予選タイ戦を控える日本代表は4日、バンコク市内で非公開練習を行った。主力組の1トップにはFW浅野拓磨(21=シュツットガルト)が入ったとみられ、タイ戦での先発候補に急浮上した。1日のUAE戦ではノーゴール判定に泣いたが、今回は正真正銘のゴールを狙う。黒星発進のショックを払拭(ふっしょく)し、逆転での本大会出場へ弾みをつける。

 “中東の笛”に泣いた浅野がモヤモヤを吹き飛ばす。ゴールが認められずに敗れたUAE戦の悔しさを胸にしまい、噴き出る汗を拭いながら練習をこなした。関係者によれば、非公開での戦術練習で1トップを張ったのは21歳の若武者だったという。不動の岡崎がUAE戦で右くるぶし付近を打撲。その影響もあり、負けの許されない大一番で大役を果たす可能性が高まった。「もう全ての試合に勝つしかない。いろんなジンクスを打ち破るための1戦目」と自覚をにじませた浅野は「ゴールを取って勝利に貢献したい」と誓った。

 UAE戦の誤審は頭の中で整理した。後半32分のシュートはビデオ映像で確かにゴールラインを割っていたが、判定はノーゴール。近くで見ていたという本田にも「入ってた」と言われたというものの、誰の目にもゴールと分かるシュートを放てなかったことを「自分のミスなので仕方ない」と自戒した。タイ戦も中東のイラン人主審が笛を吹く。「レフェリーあってのサッカー。自分ができることを100%表現して、誤審と言われるようなプレーをなくしたい」。次こそは、誰がどう見てもゴールに見える会心の一撃を叩き込む。

 21歳301日で迎えるタイ戦でネットを揺らせば、20歳228日だった97年9月のウズベキスタン戦で得点した中田英寿に次ぐW杯最終予選年少得点となる。FW限定なら22歳82日の城彰二を抜いて同予選最年少弾だ。タイとは今年1月のリオデジャネイロ五輪アジア最終予選で対戦。無得点で途中交代したが「身体能力の高さ、俊敏性、足元の技術を持っている」とイメージは膨らむ。「DFとの駆け引きに勝れば、裏に抜け出してのゴールが取れる。自分がいい動きをすれば、味方もパスを出しやすいと思う」。正真正銘の浅野のゴールから、ハリルジャパンのV字回復が始まる。

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